目の病気

新生児涙囊炎

「赤ちゃんの目やにが多く、涙も多い」

もしかしたら新生児涙囊炎という病気の症状で、眼科での治療が必要かもしれません。とはいえ、新生児涙囊炎という病気を知らないないお父さん、お母さんも多いと思いますので、この記事では新生児涙囊炎について分かりやすく説明していきます。

新生児涙嚢炎とは

新生児涙囊炎はその名の通り、「新生児に起こる涙囊炎」です。世界保健機関(WHO)の定義によれば、新生児は「産まれた生日を0日と数えた場合に、生後0日から28日未満の児のこと」を指します。つまり、

新生児=生後1ヶ月までの赤ちゃん

これを新生児と呼びます。

涙囊炎を説明する前に、まずは涙の通り道について説明します。涙は涙腺で作られて眼球表面を潤します。その涙は目頭にある涙点(下図参照)を通り外に出て行きます。

Santen Medical Channelより引用

目から出た涙は鼻涙管という管を通って、鼻の奥へと流れていきます。これが涙の通り道です。

新生児涙嚢炎の診断

多くの場合、新生児の段階で「目やにが多く、いつも涙を浮かべているようだ」という症状で眼科を受診されます。このような場合、涙管通水検査を行います。これは目頭にある涙点から生理食塩水を注入し、正常であれば鼻の奥に通過して行くことが確認できます。

赤ちゃんの中には、涙の通り道の途中に膜のようなものが残り、涙の通り道がふさがれてしまうことがあります。涙の通り道がふさがれていると、涙は行き場を失ってしまうため、赤ちゃんは涙が多くなります。そして、涙がうまく流れないと、バイ菌が涙の通り道で留まってしまい、バイ菌感染を起こすことがあります。これが

新生児涙囊炎

です。新生児涙囊炎では目に涙がよく出る症状の他に、目やにが多く出るようになります。

新生児涙嚢炎の検査と治療

新生児涙囊炎の診断がついたら、赤ちゃんにもよりますが、涙管通水を何度か行います。何度か水を通すことで、涙が流れることがあります。

涙管通水検査を行っても、まだ治療が必要と判断されれば次に抗生物質の点眼と涙嚢マッサージを行います。これら治療によって、涙の通り道が自然に開通することもあります。

しかし、これらの方法で自然開通が見込めない場合や、すでに赤ちゃんが生後半年以降後半なら、鼻涙管開放術(ブジー)を行います。この方法は涙点から細い針金(ブジー針)を鼻涙管に差し込んで、涙の流れを邪魔している膜を突き破るという方法です。この治療は入院して行うのではなく、外来で行われます。

このように新生児涙囊炎は診断と治療が確立しています。ですから、赤ちゃんの涙が多い、目やにが多いと感じたら、一度眼科を受診し診察を受けることをお勧めします。

参考文献

日本眼科学会(目の病気:新生児涙囊炎)HP

参考記事

子どもの目を悪くしないために最も効果的な方法とは?


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doctorK
オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!