目の病気

外転神経麻痺

外転神経麻痺とは

外転神経は外直筋を支配しているため、外転神経が麻痺すると外直筋の張力が低下する。外直筋が低下すると、麻痺眼の外転不良に伴い、麻痺性(非共同性)内斜視を生じる。麻痺性内斜視は同側性の複視を自覚し、この複視は患側の外転で増悪する。

外転神経核は橋にあり、その後蝶形骨斜台、海綿静脈洞、上眼窩裂を通り、眼窩内の外直筋へ向かう。これらどの部位であっても障害が生じるが、特に腫瘍の頻度が多いのが特徴的とされている。また、外傷による発症も多い。その他にも高血圧や糖尿病などの末梢循環障害や頭蓋内圧亢進でも外転神経麻痺を生じることがある。

外転神経麻痺の診断

患側の外転運動が不良であることを確認し、また、同側性の複視を自覚し、この複視は患側の外転で増悪することを確認する。さらに、原因精査のため頭部画像診断を行う。

外転神経麻痺の治療

原因疾患を治療するが、末梢循環障害が原因であれば自然軽快も多い。ビタミン剤や循環改善薬投与などで約6カ月前後を目安に経過観察を行う。また、斜視が軽度であれば、複視の症状改善のためプリズム眼鏡を処方することもある。

複視が長期化する、あるいは複視の症状が強い場合には外眼筋手術を考慮する。この外眼筋手術は外転神経麻痺を解除することはできないため、目的は第一眼位での眼位改善と複視の消失である。よって、側方視での術後の複視が残存は必発であることを事前に説明する必要がある。

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版

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ドクターK
オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!