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檜森先生による食事は何がいいですか?予防できますか?
緑内障と酸化ストレス
- 活性酸素はたんぱく質、脂質、核酸などを攻撃し、種々の毒性を示す。
- 緑内障患者の低血清柱中グルタチオン濃度が低い
- 落屑症候群の酸化ストレスは高値
- NTG進行群の尿中高8-OHdGレベルは高い
- glaの血清中8-OHdGレベルは高く、抗酸化力低下
- glaの網膜や視神経乳頭にAGEが蓄積している
- 比較的若年男性において、抗酸化力と緑内障重症度は相関する。
酸化ストレスと睡眠時無呼吸症候群、CPAP治療前後の視野進行と酸化ストレス
- SASで緑内障有病者は2-27%とばらつくが、NTGでSASのヒトは20~57%いる。
- SASによる酸化ストレス亢進は血管内皮障害、動脈硬化、高血圧、心不全に関与する。
- SASは酸化ストレスを介して、緑内障悪化につながる可能性あり。
- CPAP前後でdROM(酸化ストレスを測定)が有意な手以下、進行も有意に緩徐となる。
- CPAPは全身酸化ストレス低下、交感神経・炎症反応の抑制作用がある。
緑内障における生活習慣・サプリメント治療の可能性
- 喫煙と緑内障:緑内障に1.88倍なりやすい。喫煙は血管内皮障害をきたす。上眼静脈の血流を低下させる。活性酸素を生じ、網膜神経節細胞に障害を与える。
- 飲酒と緑内障:アルコール摂取量が多いと眼圧は上昇する。ウイスキーダブル2杯程度で眼圧は2-5mmHg低下し、2-4時間持続する。アルコールと緑内障発症の因果関係は明らかでない。
- 運動と緑内障:適度な運動によって緑内障は悪化しにくい。運動する人は眼圧が低い。
- 活性酸素を抑制する食事:DHA、EPA、ポリフェノール、ギンコウ、ルテイン、カロテン、スルフォラファンなど。
- 緑黄色野菜を多く摂取した人は緑内障になりにくい。
- 65歳以上の女性において、ニンジン、ケール、モモを摂取することによって緑内障のリスクが軽減される。
- 魚をあまり食べない人は緑内障になりやすい。
- ヘスペリジン:ポリフェノールの一種。マウスの緑内障モデルに投与すると、神経保護効果を認めた。サプリメントで酸化ストレスが高いと、サプリメント内服によって有意な低下を認め、有意な抗酸化力上昇を認めた。
- 緑内障における抗酸化治療は神経保護作用を期待される。
- 抗酸化治療はNF-κβの活性を押え、網膜や視神経のサイトカインの誘導を抑える。
- 多く緑葉野菜を摂取すると緑内障リスクは低値となる。
- ビタミンC摂取群は摂取の最も少ない群と比較し、緑内障発症が約40%減少する。
三木先生による予後・経過編~治りますか?将来どうなりますか?
予後についてのエビデンス
- 患者数が多い(推定465万人)
- 1/3は未発見、1/3は治療不適切、1/3はノンコンプライアンス
- 10年で片目失明が26.5%、両目が5.5%、20年で片目38.1%、両目13.5%
- 本邦での緑内障未発見率約90%
- アドヒアランス不良患者は約5倍視野が悪い
- 無治療OAGの進行速度は中間値が―0.4dB/yearで、発症から失明まで75年はかかる。ただ、個人差がとても大きい。
- 年に2回の検査で0.5㏈の進行をとらえるには4-5年かかる。
- 進行に関わる危険因子:高齢(OAG)、乳頭出血(NTG)、ベースライン視野、ベースライン眼圧、落屑、角膜が薄い。
- 治療しないと10~20%失明してしまう。発見が遅れたり、治療を守らないと失明してしまう可能性が高くなる。
稲谷先生による薬物治療編
- 高齢者の4割が5種類以上の多剤投与
- アイベータ:アイファガンとチモロールの合剤。
- PG・β配合薬は眼圧下降弱い
- CAIは白い粉が瞼に付くという訴えが多い。
- アイラミド:アイファガン+ブリンゾラミド