ぶどう膜とその疾患

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)とは

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)はぶどう膜炎および間質性腎炎合併した状態である。眼の主な炎症部位は前房・硝子体・眼底で、眼性に発症する。発症は緩徐だが、時に急性に再燃することがある。に多く、10〜30歳に多いとされる。

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)の眼所見

  • 前眼部:肉芽腫性の汎ぶどう膜炎で、前眼部炎症が主である。角膜後面沈着物は微細なことが多いが、豚脂様のこともある。
  • 虹彩:Koeppe結節が見られることがあり、虹彩後癒着を伴うこともある。
  • 硝子体:硝子体混濁はびまん性が多いが、雪玉状のこともある。視神経乳頭の発赤・腫脹、網膜血管の拡張・蛇行を認めることもある。

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)の検査所見

  • β2ミクログロブリン上昇
  • NAGの上昇
  • 腎機能障害(BUN,Crの上昇)

間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(TINU症候群)の治療

軽症であればステロイド+散瞳薬を点眼する。重症であればステロイドを追加内服する。

参考文献

  1. 日本眼科学会会報誌123巻6号

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