野球選手をしている皆さんは、野球のバッティングを良くしたいと思ったことはありませんか?今回の記事は野球の成績が10%以上上がる目のトレーニング方法を紹介したいと思います。
紹介する論文はオハイオ州シンシナティの小児病院のJoseph F. Clarkらが2012年に発表した論文です。論文のタイトルは『High-Performance Vision Training Improves Batting Statistics for University of Cincinnati Baseball Players(ハイパフォーマンスの視力トレーニングがバッティング統計を改善する)』というものです。内容をさっそく見ていきましょう。
対象はシンシナティ大学の野球チームで、2010〜2011年のシーズン前6週間で視力トレーニングをチーム内の選手全員に行い、その成績を2009〜2010年の成績と比較しています。その結果は下記の通りです。
The University of Cincinnati team batting average increased from 0.251 in 2010 to 0.285 in 2011 and the slugging percentage increased by 0.033. The rest of the Big East’s slugging percentage fell over that same time frame 0.082. This produces a difference of 0.115 with 95% confidence interval (0.024, 0.206). As with the batting average, the change for University of Cincinnati is significantly different from the rest of the Big East (p = 0.02). Essentially all batting parameters improved by 10% or more. Similar differences were seen when restricting the analysis to games within the Big East conference.
チームの打率は2010年には0.251割、2011年には0.285割打率が伸びています。そして、バッティング全てのパラメーターが10%以上改善しているとあります。
では、どんな視力トレーニングをしたのでしょうか。驚かないでくださいね。
- Dynavision
- Tachistoscope
- Brock String
- Eyeport
- Rotary
- Strobe Glasses
- Near Far Training, and Saccades
視力トレーニングの内容の詳しい説明は省きますが、これら視力トレーニングの機械を集めるのはプロ野球の球団でないと難しいと思います。
とはいえ、視力トレーニングでバッティングの成績は改善し、その改善率は10%以上となるとやらないわけにはいきません。
とはいえ、まだ研究が進んでいない分野なので、どの視力トレーニングが良いのか、より細かな研究が必要になりそうです。もしどの視力トレーニングが良いかが分かると打率成績は向上すること間違いなしでしょう。
今回は野球のバッティング改善に関わる論文でしたが、そもそも視力が悪くなる(近視になる)と眼鏡をかけなければいけません。スポーツをする際には眼鏡が邪魔になることもありますよね。
そこで、最近は様々な眼科では「オルソケラトロジー」という治療が行われています。オルソケラトロジーは角膜の構造を変えることで近視を一時的に改善します。
オルソケラトロジーではコンタクトレンズを寝ている時に付けるだけで良いので、次の日の日中は裸眼で過ごせます。そのため野球などスポーツをする子には望ましい視力矯正です。
そんなオルソケラトロジーについて『子どもにオルソケラトロジーって効果あるの?』という記事で説明していますので併せてご覧ください。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
参考文献