おはようございます、doctorKです。
「そんなにゲームしたら目が悪くなるよ!」と一度は言ったことがあるのではないでしょうか。僕も親からそう言われ続けてきましたが、本当にそうでしょうか?
言い伝えが正しいこともありますが、時には間違っている、あるいはもっと正しい答えがある場合も少なくありません。
そこで、今日はゲームなどの近くを見る作業が目に与える悪影響についての論文を紹介したいと思います。
僕のブログではこのように日常生活で役に立つ、目に関する情報を専門書や論文を交えて分かりやすく説明しています。
論文の内容
今日紹介する論文は2015年に 長庚大学のHsiu-Mei Huangらが発表した論文で、タイトルは『The Association between Near Work Activities and Myopia in Children—A Systematic Review and Meta-Analysis』です。メタ分析なので、かなり信頼度は高いです。
対象は「Twelve cohort studies and 15 cross-sectional studies were included (25,025 children aged between 6 and 18 years). 」とあるように、12のコホート研究と15の横断研究で、6~18歳25025名の子どもを調査しています。人種は中国人、シンガポール人、ギリシャ人、アメリカ人など、多民族に渡っています。
それでは、早速結果を見ていきたいと思います。
~more time spent on near work activities was associated with higher odds of myopia (odds ratio [OR] = 1.14; 95% confidence interval [CI] = 1.08–1.20) and that the odds of myopia increased by 2% (OR:1.02; 95% CI = 1.01–1.03) for every one diopter-hour (hr) more of near work per week.
より長い時間本を読んだり、ゲームをすればするほど、近視になる人は14%増加する。そして、1週間でその時間が1時間増える毎に2%その割合は増加する。
ということが分かりました。1時間なんてあっという間に過ぎてしまいます。「あと5分だけ!」と子どもの言うことを聞いていたらすぐに1時間経ってしまった経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
ただ、そのたった5分の積み重ねで、お子さんの近視は確実に進行していきます。
とはいえ、もう近視になってしまったお子さんをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。これ以上お子さんの近視を進めないために『子どもの目を悪くしないために最も効果的な方法とは?』というブログを書かせていただきました。
「アトロピン」と「オルソケラトロジー」という単語を聞いたことをある方もいらっしゃるでしょう。そのうちどの治療が効果的なのかについて説明しています。ぜひこちらも併せてご覧ください。
それではまた次の記事でお会いしましょう!