ドクターK
・眼球突出計ってどんな検査なの?
と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。
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眼球突出計の検査対象
眼球突出、陥凹をきたす疾患が対象となる。
眼球突出をきたす疾患
- 炎症性:甲状腺眼症、外眼筋炎、眼窩蜂窩織炎、眼窩膿瘍
- 腫瘍:眼窩原発、眼窩外からの進展や転移、悪性リンパ腫、横紋筋肉腫、血管腫、類皮のう胞
- 血管性:海綿静脈洞瘻、眼窩静脈瘤
- 外傷性:眼窩出血、眼窩気腫
眼球陥凹
- 眼窩底骨折、眼窩減圧術後、老人性眼窩脂肪萎縮、Horner症候群、Duane症候群(間欠的)
眼球突出計の検査の評価
眼球突出の日本人の平均は16-18㎜だが、この値は個人差があるため、左右差での比較も重要となる。
以上から、
- 18㎜以上
- 2~3㎜以上の左右差
があれば異常と判断する。眼球突出計の検査の経過観察は同一者が検査する方が良い。
眼球突出計測定の検査方法
1.Hertel眼球突出計
眼球突出は主にHertel眼球突出計で測定される。Hertel眼球突出計は左右のアームを、被検者の両眼窩外側縁に強く押し当てて、両眼窩外側縁を結ぶ基準となる線を設定する。突出計に付いた二等辺三角形のプリズムを介して角膜頂点と計測目盛を観察し、突出度を読み取る。
- 検者の視線は両プリズム面にある赤い目盛が重なるように正面視して計測を行う。
- ばらつきが出やすいため、両アームの距離(base)を同じにして計測する。
2.ディスタントメータ
眼窩外側縁に前額面に対して垂直に軽く押し当てる。角膜頂点と計測目盛を観察し、突出度を読み取る。簡便かつ安価であるが、固定の仕方で値にバラツキが生じる恐れがある
3.画像による計測
眼球中央部のCT画像のスライスを用いて、写真上に両眼窩外側縁を結ぶ直線を引き、角膜頂点から垂線を下ろす。その直線距離を突出度とするが、簡便ではないため日常診療では前2つより劣るが、再現性は良好である。
参考文献
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