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頭蓋内圧亢進症状による眼所見
1.うっ血乳頭
うっ血乳頭とは
頭蓋内圧亢進があると両側の乳頭浮腫が起こる。これをうっ血乳頭というが、視神経周囲のクモ膜下腔の圧が上昇し、視神経が締め付けられ、軸索流が停滞し乳頭浮腫が起こる。
うっ血乳頭の症状
眼底所見で、両側の視神経乳頭の発赤・腫脹、乳頭境界不鮮明、乳頭面上と周囲の網膜血管の不鮮明や出血と白斑、および網膜静脈の拡張を認める。
初期には視力低下などの視機能障害はなく、両眼が5秒間くらい暗黒になる(一過性視力消失)ことがある。また、視野検査にて初期には盲点拡大のみで持続すると、周辺視野障害や求心性視野狭窄を生じる。その後、視力も低下する。
うっ血乳頭の治療と予後
原疾患に応じて加療を行う。早期に頭蓋内圧が下降すればうっ血乳頭は速やかに改善し、視機能障害も残さない。しかし、治療が遅れると視機能障害が出現すると不可逆性となる。眼科医としては早期に発見し、脳神経外科にコンサルトすることが重要である。
2.外転神経麻痺
頭蓋内圧が亢進すると両眼性の外転神経麻痺が出現することがあり、成人は複視を自覚し、小児は内斜視を認めて発見されることが多い。
参考文献
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