眼科で行う治療

フェムトセカンドレーザー

フェムトセカンドレーザーについての記事

フェムトセカンドレーザーとは

フェムトセカンドレーザー(femtosecond laser:FSL、以下FSL)は近赤外線・超短パルスレーザーで、約600~800フェムト秒(1フェムト秒=1×10⁻¹⁵秒)の時間でレーザー照射をすることができる。きわめて小さい範囲に、高出力のレーザーを照射をすることができる。1点に照射される1パルスあたりのレーザーピークエネルギー量は、「照射エネルギー(J)/ビームスポット面積・レーザーパルス時間幅」で表すことができる。

FSLによる組織の切断は光分裂と言い、この光分裂を用いることで理論上無制限の形状で正確に角膜切開をすることができる。

一方、CO₂レーザーのようなマイクロセカンドレーザーを用いても組織の切断は可能だが、照射された部位の分子が光エネルギーを吸収して振動し、熱エネルギーに変換されて溶解・蒸発することで組織が切断される。これは止血効果となるが、周辺組織へ影響を与える。

フェムトセカンドレーザーの応用

フェムトセカンドレーザー(以下FSL)は下記に応用されている。

  • LASIKのフラップ作製
  • 白内障手術の創口作製
  • intracorneal ring segment挿入用の角膜内トンネルの作成
  • 角膜移植

今まではトレパンを用いた垂直方向の切開だけであったが、FSLによって角膜を様々な形に切開することが可能となった。そのため、ドナーとレシピエントのサイズ・深度などの形状を合わせることができるようになり、縫合数減少や抜糸時期を早めることができるようになった。その結果、治癒および視力回復を早めることが期待されているが、実際の術後最終視力や内皮細胞減少率などに有意差はないとの報告もある。

また、切除深度を正確にでき、サイドカットの面取りができるため、LASIKで術後のフラップズレが少なく、しかもmicro keratomeより薄いフラップを作製できるために手術の広くなることができる。パーツ移植でも、内皮移植用の移植片と層状移植用の移植片とを一つの角膜から切り出せるようになった。

参考文献

  1. あたらしい眼科Vol.37,No2,2020

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