免疫チェックポイント阻害薬（ICI）の眼への影響

免疫チェックポイント阻害薬（ICI)一覧

• 抗PD-1抗体薬：ニボルマブ（オブジーボ®）、ペムブロリズマブ（キイトルーダ®）
• 抗CTLA-4抗体：イピリムマブ（ヤーボイ®）
• 抗PD-L1抗体：アベルマブ（バベンチオ®）、アテゾリズマブ（テセントリク®）、デュルバルマブ（イミフィンジ®）

免疫チェックポイント阻害薬（ICI)と眼合併症

2018年のRetinaでDavlinらはぶどう膜炎（1%）・ドライアイ（1-24%）のほか、下記副作用が報告している[１]。

• 重症筋無力症
• 炎症性眼窩疾患
• 角膜炎
• 脳神経麻痺（第３，４，６脳神経）
• 視神経障害（0.43%[１０]）
• 漿液性網膜剥離
• 眼筋外反症
• 異型脈絡膜病変
• 免疫網膜症
• 神経網膜炎

その他にも、

• ニボルマブ（オブジーボ®）：漿液性網膜剥離[２，３]、前部ぶどう膜炎[２]、視神経炎[４]、光視症[７]
• ペムブロリズマブ（キイトルーダ®）：視神経炎[４]、前部ぶどう膜炎・眼圧上昇[６]
• イピリムマブ（ヤーボイ®）：視神経炎・前部ぶどう膜炎・脈絡膜炎、網膜内浮腫[ニボルマブの併用４]、脈絡膜新生血管・脈絡網膜萎縮[ニボルマブの併用５]、後部ぶどう膜炎[８]
• アベルマブ（バベンチオ®）
• アテゾリズマブ（テセントリク®）：視神経炎[４]
• デュルバルマブ（イミフィンジ®）

2021年のSunらの報告[９]によれば、ぶどう膜炎はニボルマブ3.5%、ベンブロリズマブ2.6%、イピリムマブ17.6%、ニボルマブとイピリムマブ併用6.4%と報告し、頭髪が広範囲に白髪化する、原田病と類似する所見を特徴とした。