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はじめに
近視の進行は、子どもにおいて特に懸念されていますが、特に非病的は高度近視の若年成人における眼軸伸長の進行パターンやリスク因子については十分に理解されていません。
非病的な高度近視は、眼軸長が26 mm以上でありながら、後部ぶどう腫を伴わないケースで、病的近視とは区別されます。この研究では、18歳から50歳の非病的な高度近視患者における眼軸伸長の進行を長期にわたって追跡し、その危険因子を分析しています。
研究の見解
この研究の結果、非病的な高度近視を持つ若年成人の眼軸伸長は、年間0.03 mm程度であったが、0.1 mm以上の進行が見られるケースも11.7%存在しました。
また、眼軸長が28 mm以上の患者や、40歳未満の若年層、眼軸非対称性を持つ患者、女性において、眼軸伸長のリスクが高いことが明らかになりました。
さらに、緑内障治療薬の使用が眼軸伸長を有意に抑制することが確認され、治療における新たな可能性が示唆されています。
臨床への応用
臨床的には、特に、眼軸長が28 mm以上の患者や若年層、女性、眼軸非対称性を持つ患者には、早期の介入が必要です。
また、緑内障治療薬の局所使用が眼軸伸長を抑制する可能性が示されたため、これらの薬剤が近視進行の抑制に有用な選択に今後なっていくかもしれません。