全身疾患と目

HLA-B27関連疾患

HLA-B27関連疾患とは

HLA-B27はヒトの腫瘍組織適合遺伝子の一タイプであり、HLA-B27が陽性である疾患群をHLA-B27関連疾患という。

AAUは、欧米、中国、台湾ではぶどう膜炎の中でも頻度が高いが、日本ではその頻度は低い。

HLA-B27陽性AAUの臨床像の特徴

  • 男性に多い
  • 20~30歳代に多い
  • 急性発症、片眼性が多い
  • 約2/3が再発で、半数で反対眼に再発
  • 炎症発作時は眼痛、羞明が強い
  • 毛様充血、強い前房炎症、前房蓄膿(粘性で可動性に乏しい)、フィブリン
  • ステロイドの治療効果が遅い
  • 治療開始後の炎症増悪例がある

HLA-B27関連疾患の治療と予後

まずステロイド局所投与を行い、炎症の程度に応じてステロイド頻回点眼、結膜下注射を行う。虹彩後癒着予防のため、散瞳薬の点眼も併せて行う。再発例では嚢胞様黄斑浮腫(CME)、黄斑前膜、併発白内障、続発緑内障などにより視力不良例も生じうる。

参考文献

  1. クオリファイ5全身疾患と眼(専門医のための眼科診療クオリファイ)

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