網膜とその疾患

点状内層脈絡膜症(PIC)

点状内層脈絡膜症(PIC)とは

小型の黄白色点状病巣を後極部から中間周辺部の脈絡膜内層に認め、脈絡膜新生血管(CNV)を25%に認める。眼性がほとんどである。中等度近視の若年女性に好発する。症状は光視症や視力低下、中心暗点で発症する。

点状内層脈絡膜症(PIC)の所見

1.眼底検査

眼内の炎症は通常伴わない。黄斑部に小型の黄白色斑が多数存在する。

Eye Rounds HPより引用

2.眼底自発蛍光

黄白色斑に一致した部位に低自発蛍光を認める。

Reshearch Gate HPより引用

3.フルオレセイン蛍光眼底造影検査(FA)

黄白色斑に一致する部位が、造影後期にやや色素漏出を伴う過蛍光となる。CNVは造影早期から過蛍光を示す(classic CNV)。

Eye Rounds HPより引用

4.OCT

CNVを伴うことがある。また、急性期の後極部の白色病変は、OCTではRPE下の結節性病変として検出され、炎症細胞浸潤が病態に関与している可能性を示唆している。

点状内層脈絡膜症(PIC)の治療

CNVに対しては抗VEGF薬投与を行う。PICの病変に対してはステロイドのTenon嚢下注射などを施行する場合がある。

参考文献

  1. 眼科学第2版
  2. あたらしい眼科 vol.42 No.4 2025
  3. Redefining multifocal choroiditis and panuveitis and punctate inner choroidopathy through multimodal imaging

関連記事

硝子体・網膜・脈絡膜とその疾患このページでは網膜・脈絡膜とその疾患についてのリンクを掲載しています。...

オンライン眼科のサポート