硝子体とその疾患

Ocular decompression retinopathy

もくじ

はじめに

Ocular decompression retinopathy(眼圧減圧網膜症) は、急激な眼圧低下に続発して発症する病態であり、網膜中心静脈閉塞症に類似した多発性網膜内出血を特徴とします。

これまでに急性閉塞隅角緑内障に対する治療後や緑内障濾過術後に発症した症例が多く報告されていますが、硝子体手術後にも生じることがあります。

発症機序としては、

  • 急激な眼圧低下による網膜血流量の急増
  • 血管自動調節能の破綻
  • 静脈破綻による出血

などが考えられています。多くは自然吸収しますが、黄斑部に及んだ場合は不可逆的な視力低下を残すことがあります。

参考文献

Ocular decompression retinopathy: a review

オンライン眼科のサポート