おはようございます、doctorKです。
記事のテーマが思い付かないと行った10分後にテーマが思い付いてこうして記事を書いています。今回は眼科の診療行為が遠隔医療でも代替可能かどうかについて考えたいと思います。
遠隔医療の実際
皆さんは遠隔医療とは何かを説明できますか?
日本遠隔医療学会によると遠隔医療とは、
遠隔医療(Telemedicine and Telecare)とは、通信技術を活用した健康増進、医療、介護に資する行為をいう
そうです。多くの方がテレビやインターネットを介したものと考えていると思いますが、ウィキペディアによれば「伝統的に郵便を通じてこの種の医療行為は行なわれていた。
また、アフリカの村では重病の場合、村から離れるよう警告の狼煙をあげた」これも遠隔医療の範疇に入るそう。
最近ではスマホアプリやデバイスの進歩により遠隔医療はますます身近になるでしょう。
ただ、今までの遠隔医療は通常の診療と比べると、「タイムラグがあるし、触診など肌で触れる診察をすることができない」という課題がありました。
しかし、2020年には5Gが開始になりそうなので、タイムラグは確実に解消されます。そして、触診なも様々なデバイスが開発されれば、その場で本当に診察している感覚を得られるようになるかもしれません。
このように遠隔医療はますます発展することが予想されますが、眼科領域ではどこまでが可能なのか考察していきたいと思います。僕のブログではこのように日常生活で役に立つ、目に関する情報を専門書や論文を交えて分かりやすく説明しています。
遠隔医療の眼科への応用〜検査編〜
遠隔医療で重要になるのは検査と診察だと思います。そこで、この2つに分けて考察していきます。
眼科の基本的な検査は視力検査と眼圧検査です。視力検査は5m先のランドルト環(黒い輪輪っか状のもので、どちらが空いてるか調べるもの)でやりますが、これはランドルト環の大きさを変えることでアプリでも同様の検査は可能です。
実際、視力検査で検索してみると、下記のように多くの視力検査のアプリが出てきます。ただ、このようなアプリを使う際はスマホと目の距離が重要です。
少しの近視や遠視であれば近づければ視力1.0なんてこともザラにあります。
一方の眼圧検査の測定は難しいです。スクリーニング検査で使われる眼圧測定の機械は目に空気を当てて測定します。この眼圧検査は眼科に行かないと測定は困難でしょう。
よって、視力検査は遠隔で可能だが、眼圧検査は不可能と考えます。
遠隔医療の眼科への応用〜診察編〜
眼科の基本的な診察は細隙灯顕微鏡という顕微鏡を使って観察します。
しかし、「iPhoneなどのスマホカメラの性能が上がってきているため、将来的には目の写真を一枚取ってそれを送信して診察することが可能」と言う人がいます。
それは一部正しいですが、個人がスマホのインカメラで撮影できるのはせいぜい茶目と白目の一部です。
瞼の裏とか、目の中はまず無理でしょう。瞼の裏と目の中(眼底)の観察は診断する上で非常に重要です。やはり眼科でも遠隔医療での診察は難しいのでしょう…
僕が考える眼科での遠隔医療
では、眼科で遠隔医療を行うことはできないのでしょうか?
僕はできると思います。
ただし、条件があります。それは検査の機械を集めた場所を作り、その結果を眼科医に送信し、必要ならば眼科受診を促す。こうすれば眼科医はその場に不在であっても大丈夫です。
この検査機械はかなり高額なので、大企業でこの仕組みを導入していくことが重要かと思います。
そして、大企業を中心にこれを一般にも公開していく。これができたら眼科クリニックが潰れてしまうかもしれませんが…物事は効率の良い方、より便利な方に動いていくので、実際にはこうあってほしいと思います。
とりとめもない話になってしまいましたが、遠隔医療が実際に導入されるのは時間の問題だと思います。5Gなど最新技術を通して、世界中の人々が1人でも多く失明を避けることができたらすごく幸せなことだと思います。そんな未来を夢見て、僕の記事はこの辺りにしたいと思います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!