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Terson症候群 | オンライン眼科
網膜とその疾患

Terson症候群

Terson症候群とは

クモ膜下出血に続発する硝子体出血である。発症頻度はクモ膜下出血症例の3~20%程度で、発症時期はクモ膜下出血2~3日後、多くは2週間以内に起こるとされている。発症初期は網膜前出血をきたし、その後硝子体出血へと進行する。

Terson症候群の原因

3つの説がある。

  1. クモ膜下出血による急激な頭蓋内圧亢進により、視神経内の網膜中心静脈を圧迫し、網膜中心静脈圧が上昇する。その後、毛細血管や小静脈が破綻して硝子体出血をきたす。しかし、脳腫瘍など、他に頭蓋内圧を亢進しうる疾患で生じないこと、網膜中心静脈の拡張、蛇行を通常みられないことよりこの説は否定的とされている。
  2. 視神経周囲のクモ膜下腔に流入したクモ膜下出血が眼内に直接流入する。しかし、視神経周囲のクモ膜下腔出血がどのような経路をだどって硝子体内に流入するか従来不明とされている。
  3. 網膜中心動静脈の視神経内走行部周囲の間隙から眼内にクモ膜下腔の出血が流入する。

Terson症候群の臨床所見

クモ膜下出血をきたした早期症例の眼底検査を行うと、視神経乳頭周囲に内境界下血腫をきたしていることが多い。また、硝子体出血例に対して硝子体手術を施行した後も、視神経乳頭周囲に内境界膜下血腫および内境界膜剥離を多くの症例で認める。

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Terson症候群の治療

硝子体出血が3カ月以上自然吸収されない場合は硝子体手術を行う。硝子体手術後の視力予後は通常良好とされる。

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版
  2. 眼科学第2版

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