禁忌
- 本剤成分に過敏症の既往がある
- 免疫抑制により感染悪化の恐れがあるため、眼感染症がある患者
パピロック®ミニ点眼液とは
パピロック®ミニ点眼液(一般名:シクロスポリン点眼液、以下略)は2006年より販売開始となり、春季カタルの治療薬として用いられている。1本1本使い切りであるUnit Doseタイプのみ販売されいる。
パピロック®ミニ点眼液の効果効能
抗アレルギー剤の効果が不十分な場合の春季カタル
パピロック®ミニ点眼液の用法用量
1回1滴、1日3回点眼する。
授乳婦等への投与、産婦、妊婦
1.妊婦又は妊娠している可能性のある場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。(動物実験(ラット:経口)で催奇形作用、また、難産及び周産期死亡が報告されている。ヒト(経口投与)で胎盤を通過することが報告されている)
2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。(授乳婦に投与した場合の乳児に対する安全性は確立していない。母乳中へ移行するとの報告がある)
小児等への投与
1.低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児、乳児に対しては使用経験がない。幼児に対しては使用経験が少ない)。
2.経口投与において一般に小児での多毛の発現率(10~18%)は成人(2~6%)に比べ高い傾向がある。
パピロック®ミニ点眼液の臨床成績
1.単剤による試験(非盲検試験)
春季カタル患者(9~33歳)を対象に実施した前期第Ⅱ相試験において、57.1%(8/14例)の改善率(全般改善度「改善」以上)が認められた。
2.第Ⅱ/Ⅲ相試験(抗アレルギー点眼液への上乗せプラセボ対照二重盲検並行群間比較試験)
抗アレルギー点眼液が効果不十分な春季カタル患者(7~39歳)を対象に実施した第Ⅱ/Ⅲ相試験(抗アレルギー点眼液併用条件下)において、プラセボ群に比し有意な眼瞼結膜乳頭所見スコアの改善が認められた。
パピロック®ミニ点眼液の副作用
2006年から2008年までの使用成績調査2,647例中、副作用が認められたのは197例(7.4%)であった。
主な副作用
- 眼刺激感67件(2.5%)
- 角膜びらん・角膜潰瘍等34件(1.3%)
- 眼そう痒感18件(0.7%)
- 流涙12件(0.5%)
- 眼瞼炎11件(0.4%)
また、6ヵ月を超える長期投与726例において、副作用発現頻度の上昇および種類の変化は認められなかった。副作用が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行う。
参考文献
パピロック®ミニ添付文書