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Visual snow症候群 | オンライン眼科
目の病気

Visual snow症候群

視野全体に無数のモノクロのドットが砂嵐のようにちらちら見える現象をVisual snowと言い、これが24時間365日持続して見える状態をVisual snow症候群という。

国際頭痛分類第3版によるビジュアルスノー症候群クライテリア

A)連なった小さな点が視野全体を動き(注1)、継続して3ヶ月を超えて続く

B)以下の4つの視覚症状のうち少なくとも2つ以上を伴う

  1. 視覚保続(注2)
  2. 増強された内視現象(注3)
  3. 羞明
  4. 夜盲

C)前兆のある片頭痛と同じでなくとも良い

D)眼科検査では異常なし、向精神薬の内服はない

注1)テレビの砂嵐、白い背景に黒か灰色の点が見えたり、点滅する白い色、白のついた点が報告あり。

注2)残像や動いて見える物体の像がスローモーション映像のように重なって見える現象を自覚する。

注3)増強されたブルーフィールド内視現象とは、均一で明るい青空などを見たときに、視野に無数の小さな灰色、白色や黒色の点や輪が見える。暗所で閉瞼すると白の付いた波や煙のようなものが見えたり、フォスフェン(疑似光覚)など陽性視覚現象を経験する。

片頭痛の合併が多いことから、片頭痛の加療としてトリプタン製剤、エルゴタミン製剤などを用いる。片頭痛以外では、コカインなど薬物使用、プリオン病、特発性頭蓋内圧亢進症、多発性硬化症などさまざまな疾患で報告されている。

確立した治療方法はない。しかし、ベンゾジアゼピン系薬剤、ラモトリギン、ガバペンには有効性が認められている。逆に、recreational drug、アルコール、ADHD治療薬、非典型抗うつ薬、ラモトリギンであり、ラモトリギンは改善する場合も、悪化する場合もある。Visual snowそのものに対しては黄色―青色スペクトルのカラーフィルターで症状の軽減を認めた例もある。

もくじ

参考文献

  1. 眼科 2021年12月臨時増刊号 63巻13号 特集 覚えておきたい神経眼科疾患
  2. Insights into pathophysiology and treatment of visual snow syndrome: A systematic review
  3. Evaluation of treatment response and symptom progression in 400 patients with visual snow syndrome
  4. 日本の眼科 95:2号(2024)

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