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栄養障害性視神経症とは
典型例は亜急性発症、無痛性、両眼同時同程度に視神経障害を発症する。
栄養障害性視神経症の症状
視力低下(0.01以下になることはまれ)、色覚異常、中心暗点、傍中心暗点、盲斑中心暗点を呈することが特徴的である。相対的入力瞳孔反応異常(RAPD)は異常を認めない。眼底は所見が乏しく、光干渉断層計(OCT)では、乳頭周囲網膜神経線維の耳側で菲薄化を認める。
栄養障害性視神経症の原因
- ビタミンB12欠乏:高度な萎縮性胃炎による内因子分泌不全による悪性貧血
- ビタミンB9(葉酸)欠乏
- ビタミンB1(チアミン)欠乏:慢性的なアルコール摂取
- 銅欠乏:上部消化管手術の既往、セリアック病、潰瘍性大腸炎など炎症性腸弛緩、嚢胞性線維症による吸収不良、亜鉛過多が原因となる。最近は肥満外科手術後も増えている。
栄養障害性視神経症の治療と予後
不足した栄養素を同定し、それを補給する。食生活および喫煙、アルコール摂取が原因であると考えられればそれらを改善する。多くの場合は完全寛解する。
参考文献
- 眼科 2021年12月臨時増刊号 63巻13号 特集 覚えておきたい神経眼科疾患
- American Society for Metabolic and Bariatric Surgery Integrated Health Nutritional Guidelines for the Surgical Weight Loss Patient 2016 Update: Micronutrients
- Blindness in a strict vegan
- Optic neuropathy from thiamine deficiency
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