おはようございます。皆さんはスマホを使っていますか?そんな僕のこの記事も全てスマホで書いています。
スマホが生活に欠かせなくなり、今は2〜3歳の子どもから80歳の方までスマホを触っています。
このスマホが目に与える影響が眼科領域で注目されており、さまざまな論文が出されています。
そこで、今回から何回かに渡ってスマホと目の関係を書いた論文をもとにブログを書いていこうと思います。
早速、論文を紹介します。今回紹介する論文は2つあります。
スマホ使用で近視が急増する!?
まず1つ目が浙江大学医学部のMin Chenらの論文で、タイトルは
『The increasing prevalence of myopia and high myopia among high school students in Fenghua city, eastern China: a 15-year population-based survey』
「15年間の調査で、フォンホワ市の高校生における近視および強度近視の有病率が増加している」という論文になります。
結論から言いますと、
During the 15-year period, there was a remarkable increase in the prevalence of high and very high myopia among high school students, which might become a serious public health problem in China for the next few decades.
つまり、
「15年間調べた結果、高校生において、強い近視の有病率は顕著に増加し、向こう数十年で中国では深刻な公衆衛生課題になるかもしれない。」
とのことです。
中国だけでなく、世界各地で同様な懸念があります。特に、ここ何年かはスマホの浸透によりさらに近視が進むという懸念があります。
具体的にどの程度近視が進行してきているのか、見ていきましょう。
From 2001 to 2015, the prevalence of overall myopia increased from 79.5% to 87.7% (APC =0.59%), with a significant increase of moderate myopia (38.8% to 45.7%, APC = 0.78%), high myopia (7.9% to 16.6%, APC = 5.48%) and very high myopia (0.08% to 0.92%, APC = 14.59%), while the prevalence of low myopia decreased from 32.7% to 24.4% (APC = − 1.73%). High myopia and very high myopia contributed the major part of the increasing trend of myopia prevalence (contribution rate 27.00% and 69.07%, respectively).
2001年から2015年にかけて、もともと8割程度だった近視患者が9割程度まで増え、強度近視や極度近視という、強い近視の割合が増えていることがわかります。特に、
強い近視(強度近視)が増えている
これが重要です。
正直なところ、多少の近視であれば問題にはならないことが多いです。
しかし、強度近視になると視力低下をはじめ、網膜剥離等になりやすくなり、最悪の場合は失明してしまう恐れもあります。
近視の人は多い?少ない?
さらに2つ目の論文は驚きの
近視率96.5%
という結果です。
論文はJung SKらが2012年に発表したもので、韓国ソウルの研究です。
『Prevalence of myopia and its association with body stature and educational level in 19-year-old male conscripts in seoul, South Korea.』
この論文では、19歳において、体の構造と教育レベルと近視の有病率との関係を調べています。この結果の中に驚きの数字があります。それがこちら
The prevalence of myopia in 19-year-old males in Seoul was 96.5%.
ソウルの19歳の男性は近視率96.5%です。
もちろん、このデータは中国や韓国のデータであり、日本のデータではありません。
しかし、人種的には同じアジア圏ですし、スマートフォンの浸透、プログラマー等の仕事が普及してきている現在、日本でも同じ状況になり得ません。
一度眼科に行って、自分がどの程度近視であるのかを調べてみると良いかもしれませんね。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!