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小口病 | オンライン眼科
網膜とその疾患

小口病

小口病とは

先天夜盲の一型で、症状は夜盲のみとされる。原因遺伝子としてはSAGRHOK/GRK1の2つが知られている。遺伝形式は常染色体劣性遺伝である。

はげかかった金箔様の色調の眼底所見を呈することがある。小口病患者の眼底では後極部を除き、網膜全体にギラギラしたような反射が見られ、血管が少し浮いているように見える。網膜血管や視神経乳頭に異常は認めない。この特徴的な眼底の色調は数時間暗順応させると消失し、正常の色調となる(水野―中村現象)。理由は不明である。

上は暗順応前、下は暗順応後
Research Gate HPより引用

診断はこの特徴的な眼底所見で強く疑うが、他の疾患との鑑別のため網膜電位図(ERG)を行う。小口病では杆体の反応が消失または減弱しており、flash ERGで陰性の波形を呈する。錐体系ERGは正常である。

 

右のE-Hが小口病のERG
Reshearch Gate HPより引用

網膜電図(ERG)網膜電図(ERG)は前眼部・中間透光体が混濁して眼底が透見できない疾患の網膜機能など、様々な疾患に有用な検査です。この記事ではそんな網膜電図(ERG)について解説しています。網膜電図(ERG)について知りたい方は必見です。...

眼底所見が暗順応で正常化するように、ERGでも波形が正常化するが、正常化までは長時間かかる。小口病を疑うならば網膜が正常な色調であっても、ERGを施行すれば所見が得られる可能性がある。小口病単体であれば予後良好で、現在治療方法は存在しない。

参考文献

  1. 黄斑疾患診療AtoZ
  2. 眼科学第2版

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