眼科で使う点眼液

アレジオン®点眼液

アレジオン®点眼液とは

アレジオン®点眼液(一般名:エピナスチン塩酸塩点眼液、以下略)は2013年より販売開始となり、アレルギー性結膜炎の治療薬として広く用いられている。塩化ベンザルコニウムを含まないため、それが原因となる角膜上皮障害やコンタクトレンズの上から使用できるメリットがある。最近はアレジオン®LX点眼液が発売され、使用頻度は減っている。

アレジオン®点眼液の作用機序

エピナスチン塩酸塩は、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、さらに肥満細胞からのメディエーター遊離抑制作用を有する。

アレジオン®点眼液の効果効能

アレルギー性結膜炎

【2024年版】花粉症によるアレルギー性結膜炎対策約5人に1人が目のかゆみを感じ、約15%がアレルギー性結膜炎と診断されています。つまり、我が国では約2,000万人がアレルギー性結膜炎です。この記事ではそんなアレルギー性結膜炎について解説しています。...

アレジオン®点眼液の用法用量

1回1滴、1日4回点眼する。

授乳婦等への投与、産婦、妊婦

1.妊婦又は妊娠している可能性のある場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。(妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、妊娠前及び妊娠初期試験(ラット:経口)では受胎率の低下が、器官形成期試験(ウサギ:経口)では胎児致死作用が、いずれも高用量で認められている。)

2.授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。(動物実験(ラット:経口)で乳汁中へ移行することが報告されている。)

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児に対しては使用経験がない。乳児、幼児に対しては使用経験が少ない)。

アレジオン®点眼液の臨床成績

第Ⅲ相試験(抗原誘発試験)

1.無症状期のアレルギー性結膜炎患者(87例)を対象に、3群(両眼本剤、片眼本剤/他眼プラセボ点眼液、両眼プラセボ点眼液)に無作為に割付け、各眼に各点眼液を1回1滴点眼した。各点眼液点眼4時間後にスギ花粉抗原溶液を点眼し、症状について評価した。その結果、本剤はプラセボ点眼液に比較して、眼そう痒感スコア及び結膜充血スコアを有意に抑制した。

2.無症状期のアレルギー性結膜炎患者(86例)を対象に、2群(片眼本剤/他眼プラセボ点眼液、片眼0.1%オロパタジン点眼液/他眼プラセボ点眼液)に無作為に割付け、各眼に各点眼液を1回1滴点眼した。各点眼液点眼4時間後にスギ花粉抗原溶液を点眼し、症状について評価した結果、本剤の有効性は0.1%オロパタジン点眼液と同程度であった。

第Ⅲ相試験(環境試験)

アレルギー性結膜炎患者(130例)を対象に、環境下で本剤を1回1滴、1日4回(朝、昼、夕方、就寝前)8週間点眼する非盲検非対照試験(長期投与試験)を実施した結果、眼そう痒感スコア(平均値±標準偏差)はベースライン2.8±0.5(130例)、 7日目2.2±0.9(130例)、14日目1.9±1.0(126例)、28日目1.5±0.9(125例)、42日目1.2±0.9(125例)、56日目0.6±0.7(124例)であった3)。なお、アレルギー性結膜炎患者を対象に環境下で実施したプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験では、有効性についてプラセボに対する優越性は示されなかった。

アレジオン®点眼液の副作用

使用成績調査において、総症例3,928例中52例(1.32%)に副作用が認められた

主な副作用

  • 眼瞼炎12件(0.31%)
  • 眼刺激感9件(0.23%)
  • 眼脂6件(0.15%)
  • 眼の異物感6件(0.15%)

参考文献

アレジオン®添付文書

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