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眼球電図(EOG)の目的
眼球運動の記録と網膜色素上皮細胞層の機能検査の2つが重要な目的である。
眼球電図(EOG)とは
眼球には一定の電位があり、視神経側が-、角膜側が+6mVに帯電している。この電位差は網膜色素上皮に由来する。左右の内眼角と外眼角部に電極を装着し、眼球運動をさせることで、電位を間接的に測定する方法がEOGである。眼球運動の軽度の異常、時間的な変化や眼位による変化を定量的に計測できる。
眼球電図(EOG)の対象疾患
EOGの対象となる疾患
- 卵黄様黄斑変性(Best病)
- 白点状網膜症
- コロイデレミア
- ぶどう膜炎
- 網膜色素変性症
など
眼球電図(EOG)の記録方法
眼球電図(EOG)の記録方法
- 前順応:35~70ルクスの明室内で最低15分間順応させる。
- 照明を消して左右に点滅する赤色LEDを1分ごとに10回ずつ交互に追視させる。
- 次に暗順応下での記録を15~20分間行ったあとで、明順応での記録を20分間行う。
- ここで得られたEOGの波形の1分ごとの平均値を求め、記録用紙にプロットしてEOG曲線作成する。
眼球電図(EOG)の判定
正常眼では前順応の間にほぼ一定した振幅となり、暗順応を開始すると振幅が徐々に減少する。8~12分後に最小値(暗極小:D)となり、その後明順応にすると振幅が急速に増大する(明極大:L)。このL/D比が1.5~2.5程度が正常値となる。1.5未満であれば広範な網膜外層の障害を疑う。
参考文献
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