ドクターK
視神経乳頭黒色細胞腫ってどんな病気なの?
と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。
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視神経乳頭黒色細胞腫概論
視神経乳頭黒色細胞腫は先天性非遺伝性病変である。人種差はなく、メラニン色素量が豊富で診断は容易とされる。視力低下は10年で18%生じ、腫瘍は5年で11%、10年で32%に生じる。
検査はBモード、OCT、OCTA、眼底自発蛍光、FA、IAなどを行う。
非常にまれだが、腫瘍壊死による色素の硝子体内播種、網膜中心静脈閉塞を生じることがある。また、視神経乳頭黒色細胞腫の2%はメラノーマへ転化しうるため、長期間の経過観察が必要となる。
視神経乳頭黒色細胞腫各論
視神経乳頭内にメラニン色素を伴った結節性病変を認める。若年患者や腫瘍増大時には、圧排された視神経乳頭に浮腫が生じる。その後、経時的に視神経乳頭は萎縮する。Bモードエコーにて高反射の結節が乳頭上に認める。
眼底自発蛍光では、RPEや網膜はないため青色光には低蛍光となるが、メラニン色素が豊富なので赤外光には自発蛍光を示す。FA、IAともに初期から後期まで低蛍光だが、視神経乳頭に浮腫があれば旺盛な蛍光漏出を認める。
視野検査は腫瘍による直接障害、間接障害、マリオット盲点拡大の三成分に分けて観察すると良い。
参考文献
- あたらしい眼科37(1):33~39、2020
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