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黄斑部毛細血管拡張症1型とは
黄斑部毛細血管拡張症(MacTel)は、特発性に黄斑部網膜の毛細血管拡張を呈する疾患群の総称で、Yannuzziが3つのタイプに分類した。
Yannuzziの3分類
- MacTel type1:血管瘤型(血管障害による血漿成分の漏出などの滲出性変化)
- MacTel type2:傍中心窩型(網膜外層の萎縮性変化)
- MacTel type3:閉塞型←かなり稀
30-40歳代の男性に多く、ほとんどが片眼性である。日本で頻度は多いため、MacTelといえばMacTel1型を指すことが多い。一方、欧米では少ない。
黄斑部毛細血管拡張症1型の症状
視力低下は緩徐だが、進行性で自然軽快と再発を繰り返す。
黄斑部毛細血管拡張症1型の検査所見
眼底所見
毛細血管拡張、輪状硬性白斑、嚢胞様黄斑浮腫(CME)を伴った毛細血管瘤が見られる。
フルオレセイン蛍光眼底造影検査(FA)
造影初期に黄斑部の毛細血管拡張と毛細血管瘤、後期に黄斑浮腫の蛍光貯留が見られる。
光干渉断層計(OCT)
CMEと網膜膨化が特徴とされる。
OCTA
毛細血管瘤や毛細血管拡張所見は、表層毛細血管層よりも深層毛細血管層で見られる。僚眼では、微小血管異常がほとんど見られない。OCTAはある一定の血流速度以上の流速が必要であるため、血流が乏しい箇所は描出されないことがある。そのため、FAよりも毛細血管拡張所見が少ない。
黄斑部毛細血管拡張症1型の治療
毛細血管瘤に対しては直接光凝固術を行い、多発していれば何回かに分けて行う。
参考文献
- あたらしい眼科Vol.39, No.6, 2022
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