勉強用

はたらく人の目を守る眼科検診ハンドブックメモ

目の自覚症状があっても受診しない

40〜89歳男女への調査で、目への関心は42.5%と歯や足腰より多く、特に中高年以で高い。しかしそのなかで3年以内に目の検査を受けた人は全体の62.7%にとどまった。残りの半数近くは目の自覚症状があるのに眼科を受診していないのである。特に40代では男女ともに受診率が低く、職場で眼疾患を発見する意義は大きい。

属性 n 半年以内 1年以内 3年以内 ここ3年は受けていない 受けたかどうか覚えていない 受診率(合計)
TOTAL 10203 33.5% 19.1% 10.1% 33.1% 4.3% 62.6%
男性40代 1326 26.2% 19.9% 7.8% 40.0% 6.1% 53.8%
男性50代 1264 26.4% 19.1% 9.3% 38.4% 6.9% 54.7%
男性60代 1150 32.5% 20.9% 10.9% 31.4% 4.3% 64.3%
男性70代以上 1112 42.7% 16.3% 9.8% 28.6% 2.6% 68.8%
女性40代 1445 26.3% 22.4% 11.7% 34.4% 5.2% 60.4%
女性50代 1358 31.4% 20.2% 11.9% 30.2% 6.3% 63.5%
女性60代 1267 37.9% 17.9% 10.9% 30.6% 2.7% 66.7%
女性70代以上 1281 46.5% 15.1% 8.7% 27.3% 2.3% 70.3%

日本眼科啓発会議「目の健康に関する意識調査(2024)」https://www.eye-frail.jp/research/

転倒リスク・職場の安全

転倒は労働災害の第1位で、原因の27%を占めている。視覚障害があると、実際に転倒のリスクが増えるという報告も出ている。転倒予防には、視機能が大きな役割を果たしている。職場や通勤時の転倒の減少を目指すにあたり、眼疾患の予防や早期発見は欠かせない。

厚生労働省. 令和5年労働災害発生状況の分析等.
https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/001099504.pdf

労働者にしばしばみられる眼科疾患

高年齢労働者の行動には十分な注意と配慮が必要で、緑内障では歩行速度が低下しているという

Gait Implications of Visual Field Damage from Glaucoma

10,000km運転当たりの交通事故件数

交通事故件数(件)
対照群(n=187) 0.1件
初期緑内障群(n=92) 0.3件
中期緑内障群(n=60) 0.8件
後期緑内障群(n=47) 2.1件

Glaucomatous visual field defect severity and the prevalence of motor vehicle collisions in Japanese: a hospital/clinic-based cross-sectional study

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