おはようございます。早速ですが、
「皆さんは目が乾きますか?」
僕もかなり目が乾きやすいです。おそらくドライアイだろうとは思いますが、ドライアイには様々な症状があります。『ドライアイとは』にも書いてありますが、
ドライアイの症状
□目が疲れる
□目が乾いた感じがする
□ものがかすんで見える
□目に不快感がある
□目が痛い
□目が赤い
□目が重たい感じがする
□涙が出る
□目がかゆい
□光を見るとまぶしい
□目がごろごろする
□めやにがでる
など様々です。
上記の症状があり、ドライアイと診断されて目薬を処方してもらってもドライアイの症状が改善しない方もいるかもしれません。
それはあなたの何気ない生活習慣がドライアイを増悪させているかもしれません。そこで今日はドライアイのリスクを研究した論文を紹介します。
僕のブログではこのように日常生活で役に立つ、目に関する情報を専門書や論文を交えて分かりやすく説明しています。
論文の内容
今日紹介する論文は、2000年にJAMAに掲載されたウィスコンシン大学のScot E. Mossらの研究です。タイトルは、
『Prevalence of and Risk Factors for Dry Eye Syndrome(ドライアイ症候群のリスクファクターとその有病率)』
です。今回は特にドライアイのリスクファクターについては見ていきます。対象は48〜91歳3722名となっています。結論は、
〜history of arthritis (odds ratio [OR], 1.91; 95% confidence interval [CI], 1.56-2.33), smoking status (past, OR, 1.22; 95% CI, 0.97-1.52; current, OR, 1.82; 95% CI, 1.36-2.46), caffeine use (OR, 0.75; 95% CI, 0.61-0.91), history of thyroid disease (OR, 1.41; 95% CI, 1.09-1.84), history of gout (OR, 1.42; 95% CI, 1.02-1.96), total to high-density lipoprotein cholesterol ratio (OR, for 1 unit, 0.93; 95% CI, 0.88-0.99), diabetes (OR, 1.38; 95% CI, 1.03-1.86), and multivitamin use (past, OR, 1.35; 95% CI, 1.01-1.81; current, OR, 1.41; 95% CI, 1.09-1.82). Nonsignificant variables included body mass; blood pressure; white blood cell count; hematocrit; history of osteoporosis, stroke, or cardiovascular disease; history of allergies; use of antihistamines, parasympathetics, antidepressants, diuretics, antiemetics, or other drying drugs; alcohol consumption; time spent outdoors; maculopathy; central cataract; and lens surgery
結果が長いのでまとめますね。
ドライアイのリスクを上げるもの
- 関節炎の既往(1.91倍)
- 過去喫煙(1.22倍)
- 現在喫煙(1.82倍)
- 甲状腺疾患(1.41倍)
- 痛風(1.42倍)
- 糖尿病(1.38倍)
- マルチビタミン(過去使用歴1.35倍、現在使用歴1.41倍)
ドライアイのリスクを下げるもの
- カフェイン摂取(0.75倍)
- 善玉コレステロール高値(0.93倍)
となっていました。
やはりタバコは悪ですね。ドライアイまで悪化させるようです。その他にもドライアイと関連のある疾患もあったりしますね。この論文は2000年の論文ですから、スマホはなく、パソコンも今ほど普及していません。明確な記載はありませんが、スマホ等デジタルデバイスもドライアイを誘発します。
一方、本論文ではドライアイを改善するのはカフェインと善玉コレステロールしか挙げられていません。
以上から言えることは
タバコを止める代わりにコーヒー一杯を飲み、善玉コレステロールを上げる食事(魚類等)を摂取すること
です。
タバコをやめられるかがキーポイントですが、仮にやめられなくても、コーヒーを飲んだり、魚を食べたりはできるんじゃないでしょうか。
なぜ僕がこの記事でドライアイのリスクを説明しているかというと、ドライアイはうつ病とも関係があるかもしれないと言われているからです。
そのことについて、『ドライアイでうつ病になるかもしれない!?』で説明していますので、こちらの記事もご覧ください。
それではまた次回の記事でお会いしましょう!
参考文献
Arch Ophthalmol. 2000;118(9):1264-1268.