と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。
はじめに
あなたはプレゼンの時レーザーポインターを使いますか?
最近はポインターが内蔵されているパソコンがおおいですが、プレゼンの場では手で持つレーザーポインターがまだまだ使われています。
レーザーポインターを使っていると、
「失明するからレーザーポインターは目に当ててはいけません」
と先生に言われたことがあります。
そこで、「本当にレーザーポインターで失明するのか?」と疑問に思ったので文献を探すことにしました。結論はもちろん「レーザーポインターは失明しうる」ということでしたが、実際にどのくらい視力が下がるのか見ていきましょう。
論文の内容
今日紹介する論文は2017年にドイツのボン大学のJohannes Birtelらが発表した論文です。
タイトルは『Retinal Injury Following Laser Pointer Exposure(レーザーポインターの曝露を受けた網膜障害)』です。
これはメタ分析(複数の分析をさらにまとめた信頼度が極めて高い分析)ですので、かなり信頼度は高いと思われます。
結果をさっそく引用すると、
the best corrected visual acuity (BCVA) was less than 20/40 (Snellen equivalent) in 55% of the affected eyes and 20/20 or better in 9% of the affected eyes. Treatment options after laser-pointer-induced ocular trauma are limited. 」
とあります。
ここで20/40や20/20はアメリカ等で主に用いられる視力で、20/40は0.5、20/20は1.0に相当します。よって、結果は55%の人は視力が0.5以下であったということになります。
詳しくは↓の視力検査のページをご覧ください。
治療には限界があるみたいでした。
子どもの頃、クラスの悪が遊びでレーザーを向けてたことがありましたが、失明する危険もあるので絶対に相手の顔に向けるのはやめましょう。
参考文献
Deutsches Ärzteblatt International 114 (49), 831, 2017