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先天性Brown症候群とは
先天性Brown症候群は、上斜筋腱自体が短さ、非弾力性、滑車部での上斜筋腱の通過障害などが原因となり、上斜筋の伸展が障害され、内転位で上転が障害される先天性疾患である。
後天性Brown症候群は医原性、炎症性、感染性、外傷性など様々な原因があり、先天性Brown症候群と同症状を示す。
片眼性が約90%であり[2]、内転時の上転障害が強いため、上方視で外方に偏位するV型を示す。第一眼位では患眼が下斜視となり、顎上げなどの頭位異常を示す。
先天性Brown症候群の診断
- 9方向むき眼位検査:上転と内上転障害を認める。
- 牽引試験:内上転時に強い抵抗を認める。
- 筋電図検査:下斜筋の筋電図が正常である。
先天性Brown症候群の治療
先天性Brown症候群は成長により自然治癒することがある。よって、経過観察を行い、明らかな斜視、代償頭位異常があれば手術を行う。術式は上斜筋腱鞘内での上斜筋腱切断や上斜筋腱の延長術などがある。
参考文献
- クオリファイ9(子どもの眼と疾患 )89-90
- 眼科学第2版 851-852
- あたらしい眼科1009,Vol.38,No.9,2021
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