こんにちは、doctorKです。
『子どもにオルソケラトロジーって効果あるの?』に引き続き、今回はオルソケラトロジーの安全性はどうかについてです。
オルソケラトロジーを知らない方もいらっしゃると思うので、最初にオルソケラトロジーについて簡単に説明します。その後、オルソケラトロジーの安全性を説明した論文を説明します。
オルソケラトロジーとは
オルソケラトロジーとは、
「特殊なハードコンタクトレンズを寝ている間に使い、睡眠中に角膜の形を強制することで、日中を裸眼で過ごすことができる矯正方法」
ただし、オルソケラトロジーは毎日着けないといけませんが、「小学生で近視が強いけど、コンタクトレンズの管理は難しそう」などの方にはオススメできる方法です。
詳しくは↓をご覧ください。
オルソケラトロジーの安全性は
コンタクトレンズを寝ている時に目に入れてあるため、親御さんはその安全性が気になる方もいらっしゃるかと思います。
そんな方の悩みを解消するため、今回は2016年に北京大学のYue M. Liuらが発表した論文で、タイトルは『The Safety of Orthokeratology—A Systematic Review(オルソケラトロジーの安全性の系統的レビュー)』の内容を紹介します。
系統的レビュー(複数の論文をさらにまとめた信頼度が極めて高いレビュー)なので、かなり信頼できる論文です。
早速ですが結果です。
There is sufficient evidence to suggest that OrthoK is a safe option for myopia correction and retardation. Long-term success of OrthoK treatment requires a combination of proper lens fitting, rigorous compliance to lens care regimen, good adherence to routine follow-ups, and timely treatment of complications.
この結果を読むとオルソケラトロジーは安全ですが、長い目で見るとその時に応じた適切な治療のためにアドヒアランス(要は医師看護師らの説明事項を守ってくれること)が高いことが重要だそうです。
オルソケラトロジーの使い方は必ず眼科で説明されると思います。その説明された使用方法を守らないで使うと合併症が出る恐れがあります。
特に、子どもはなかなか見えづらいなどを言ってくれないこともありますから、親御さんが定期的に眼科を受診させることが必要となります。
オルソケラトロジーは使い方を守れば有効な視力矯正方法ですから、眼科医の言うことを守って使用するようにしましょう。
参考文献
Eye Contact Lens. 2016 Jan; 42(1): 35–42.