ドクターK
・白内障手術した後に”白内障になる”ってどういうこと?
と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。
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後発白内障とは
後発白内障は白内障手術後に発症する。白内障手術では白く濁った水晶体を取り除き、人工レンズを入れる。その人工レンズを支えるため嚢の部分を残している。
この嚢に水晶体の細胞が再び増殖することがあり、「ぼやけて見える」「見えにくくなった」など視力低下をきたすことがある。この状態を後発白内障と言う。
- 線維性混濁:術後早期に生じる、前嚢切開縁周囲の白濁した混濁のこと。
- Soemmerringリング:術後数年後に周辺部の水晶体前・後嚢に囲まれた領域がドーナツ状に膨れている。
- Elschnig(エルシュニッヒ)真珠:最も頻度が多い後嚢混濁で、眼内レンズ下後嚢上に生じるキャビア状の透明な混濁のこと。術後2年後ぐらいから起こることが多い。
- 前嚢混濁・前嚢収縮:入射光が減少するため、コントラスト感度の低下を起こす。
眼科医が説明する白内障この記事では白内障について解説しています。白内障について知りたい方は必見です。...
後発白内障の治療
後発白内障の治療はYAGレーザーで行います。処置は外来で5~10分程度で終わるが、嚢の線維化の状態によってはそれ以上時間がかかることもある。処置後に眼圧が上昇することもあるので、その予防のためアプロクロニジン塩酸塩の点眼薬を処置1時間前と直後に点眼する。
後発白内障の予防
1.手術手技での予防
- 光学部径よりやや小さな前嚢切開を行う。
- 周辺皮質はなるべく取り残さないようにすべきである。
- 後嚢上に残った皮質から後発白内障が起こることはないため、後嚢を徹底的に研磨する必要はない。
2.眼内レンズによる予防
- 光学部後面エッジが鋭角になっている、つまり上皮細胞のレンズ下への侵入が抑制されること。
- 疎水性アクリル素材のレンズが最も後嚢混濁が少ない。次いで、シリコンレンズである。ポリメチルメサクリレート(PMMA)や疎水性アクリル素材のレンズは後嚢混濁が起こりやすい。
参考文献
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