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シェーグレン症候群とは
シェーグレン症候群は涙腺、唾液腺、あるいは全身の外分泌腺を侵す、慢性炎症性の自己免疫疾患である。涙腺や唾液腺などの外分泌腺に、高度のリンパ球浸潤を認める。ドライアイのほか、ドライマウス、ドライノーズ、ドライスキンなどの症状を認める。
また、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病を合併することが多い(約50%)。このように全身疾患に合併するものを続発性シェーグレン症候群、全身疾患に合併しないものを原発性シェーグレン症候群という。日本では50~100万人の患者数がいるとされ、40歳代を中心とする中高年女性に多い。
シェーグレン症候群の所見
- 瞼結膜所見:軽症例では乳頭増殖と軽度の充血がみられるが、重症例では結膜腫脹を伴いビロード状乳頭増殖となる。
- 角膜所見:軽症例では瞼裂部にSPK。上輪部角結膜炎型では上方角膜にSPKと上方球結膜の充血を認める。重症例では角膜全体にSPK、強い炎症を伴うと落屑状SPKを認める。その他にも重症例では糸状角膜炎やパンヌス様血管侵入を認める。
シェーグレン症候群の診断基準
シェーグレン症候群の治療
ドライアイに関しては点眼加療を行う。また、シェーグレン症候群では結膜にも炎症が生じているとの報告もあり、1日2~3回程度のステロイド点眼が効果的な場合もある。点眼でドライアイがコントロールできなければ涙点プラグ、あるいは外科的に涙点を閉鎖する。
ガイドラインではジクアス点眼液と涙点プラグが実施されることを推奨されるその他のドライアイ治療は実施することを提案するとしている。
参考文献
- クオリファイ5全身疾患と眼(専門医のための眼科診療クオリファイ)
- 細隙灯顕微鏡用語活用アトラス事典
- 眼科学第2版
- あたらしい眼科Vol37,No.6,2020
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