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眼窩蜂巣炎とは
眼窩隔膜よりも深部の眼窩組織に発生した蜂巣炎のことで、非特異的な炎症の場合は特発性眼窩炎症(眼窩炎性偽腫瘍)と言い区別をする。副鼻腔からの波及が約7割とされている。
眼窩蜂巣炎の症状
炎症の主座によって異なるが、深部であるほど重篤になる。眼瞼腫脹や発赤、疼痛に加え、眼球突出、眼球運動障害、眼瞼下垂、視力低下などをきたしうる。
眼窩蜂巣炎の診断
CTによる画像診断を重視する(造影が望ましい)。特に注意して確認する点は、病巣近傍の副鼻腔炎の所見(副鼻腔粘膜の肥厚、腔内の混濁)である。可能であればMRIも行う。
眼窩周囲蜂巣炎は眼窩隔膜より前、眼窩蜂巣炎は眼窩隔膜より後ろに病変がある。
眼窩周囲蜂巣炎は抗菌薬による眼局所と内服薬にて改善が見られるが、眼窩蜂巣炎は抗菌薬全身投与に加えて、排膿処置が必要になる。
鑑別疾患
- 特発性眼窩炎症(外眼筋、特に外直筋肥厚が多い)
- 血管性浮腫(境界不明瞭で、かゆみなし)
- 甲状腺眼症
- 眼窩腫瘍
- IgG4関連疾患
など
眼窩蜂巣炎の治療
副鼻腔に対する耳鼻科的な処置に加え、十分量の抗菌薬投与を行う必要がある。
参考文献
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