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ミケルナ®配合点眼液 | オンライン眼科
眼科で使う点眼液

ミケルナ®配合点眼液

禁忌

  • 症状が増悪するおそれがあるため、気管支喘息、気管支痙攣又はそれらの既往歴のある患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者
  • 症状が増悪するおそれがあるため、コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(Ⅱ・Ⅲ度)又は心原性ショックのある患者

ミケルナ®点眼液とは

ミケルナ®点眼液(一般名:カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト配合点眼液、以下略)は2017年より販売開始となり、緑内障、高眼圧症に対して用いられている。1日1回点眼で良いため、コンプライアンス低下を防ぐとして使用している眼科医も少なくない。

ミケルナ®点眼液の効果効能

緑内障、高眼圧症

ミケルナ®点眼液の用法用量

1回1滴、1日1回点眼する。

※頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しない。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

  • 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  • 治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等への投与

  • 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
  • 低血糖症状があらわれた場合には、経口摂取可能な状態では角砂糖、あめ等の糖分の摂取、意識障害、痙攣を伴う場合には、ブドウ糖の静注等を行い、十分に経過観察すること。食事摂取不良等体調不良の状態の患児にカルテオロール塩酸塩点眼液1%・2%を投与した症例で低血糖が報告されている。

ミケルナ®点眼液の作用機序

1.カルテオロール塩酸塩

カルテオロール塩酸塩は内因性交感神経刺激様作用を有するβ受容体遮断薬である7)。健康成人におけるフルオロフォトメトリー試験の結果並びに緑内障及び高眼圧症患者におけるトノグラフィー試験の結果から、カルテオロール塩酸塩は房水産生の抑制により眼圧を下降させるものと推察されている。

2.ラタノプロスト

ラタノプロストはプロスタグランジンF2α誘導体である。カニクイザルを用いた試験の結果並びに健康成人における点眼後のフルオロフォトメトリー試験の結果から、ラタノプロストは房水の流出経路のうち、ぶどう膜強膜路からの流出促進作用により眼圧を下降させるものと推察されている。

ミケラン®点眼液の臨床成績

1.国内第Ⅲ相試験

原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者237例を対象に、ラタノプロスト点眼液0.005%を対照薬とした単盲検比較試験において、導入期にラタノプロストを両眼に4週間(1回1滴、1日1回)点眼後、評価期に本剤又は対照薬を両眼に8週間(1回1滴、1日1回)点眼した時、本剤は対照薬に比べ有意に眼圧下降を示し、優越性が検証されたp<0.0001、共分散分析)。

副作用発現頻度は、本剤で118例中8例(6.8%)、対照薬で119例中5例(4.2%)であった。副作用は、本剤では睫毛の成長及び霧視が各2例(1.7%)、眼そう痒症、眼脂、点状角膜炎、視力障害、目の異物感、毛様充血及び滴下投与部位刺激感が各1例(0.8%)、対照薬で眼瞼色素沈着2例(1.7%)、睫毛の成長、眼そう痒症、眼瞼紅斑、眼刺激及び結膜充血が各1例(0.8%)であった。

2.国内第Ⅲ相試験

原発開放隅角緑内障(広義)又は高眼圧症患者193例を対象に、カルテオロール塩酸塩持続性点眼液2%を対照薬とした二重盲検比較試験(参照薬:ラタノプロストとカルテオロール塩酸塩の併用療法)において、導入期にカルテオロール塩酸塩を両眼に4週間(1回1滴、1日1回)点眼後、評価期に本剤、対照薬又は参照薬を両眼に8週間(1回1滴、1日1回)点眼した時、本剤は対照薬に比べ有意に眼圧下降を示し、優越性が検証された(p<0.0001、共分散分析)。また、本剤の眼圧下降作用は参照薬(併用療法)と同程度であった。

副作用発現頻度は、本剤で78例中15例(19.2%)、対照薬で78例中2例(2.6%)、参照薬で37例中6例(16.2%)であった。主な副作用は、本剤では眼痛3例(3.8%)、結膜充血、眼刺激、眼充血、眼の異常感、眼瞼炎、眼の異物感及び眼そう痒が各2例(2.6%)、対照薬で味覚異常及び結膜充血が各1例(1.3%)、参照薬で結膜充血2例(5.4%)、眼刺激、眼充血、角膜障害、眼瞼紅斑及び多毛症が各1例(2.7%)であった。

ミケラン®点眼液の副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

1.喘息発作(頻度不明)

β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作を誘発することがあるので、咳・呼吸困難等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

2.失神(頻度不明)

高度な徐脈に伴う失神があらわれることがある。

3.房室ブロック、洞不全症候群、洞停止等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全、冠攣縮性狭心症(いずれも頻度不明)

β-受容体遮断による刺激伝導系抑制作用・心拍出量抑制作用により、房室ブロック、洞不全症候群、洞停止等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全、冠攣縮性狭心症
があらわれることがある。

4.眼類天疱瘡(頻度不明)

結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。

5.脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)

6.全身性エリテマトーデス(頻度不明)

7.虹彩色素沈着(頻度不明)

患者を定期的に診察し、虹彩色素沈着があらわれた場合には臨床状態に応じて投与を中止すること。

参考文献

ミケルナ®添付文書

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