結膜とその疾患

偽翼状片

偽翼状片とは

角結膜の炎症性疾患や外傷などに続発して、結膜由来の増殖組織が角膜内に侵入する状態を偽翼状片という。偽翼状片は翼状片と異なり、全ての方向から発生し、幅広なものが多い。

偽翼状片の原因

角膜輪部結膜の機能の破綻や角膜からの炎症の波及により、結膜由来の増殖組織が角膜内に侵入する。原因としては薬品などの飛入周辺部角膜潰瘍などが多い。

偽翼状片の原因

  • 角結膜の化学外傷(薬品などの飛入など)
  • 周辺部角膜潰瘍
  • 眼科手術後
  • 外傷
  • 遷延性角膜上皮びらん
  • 角膜感染症
  • 瘢痕性結膜疾患

偽翼状片の症状

眼痛、視力低下、流涙、充血などがある。

偽翼状片の診断

詳細な問診と細隙灯顕微鏡にて診断可能である。

偽翼状片の治療

まず偽翼状片の誘因となった疾患を治療する。炎症が基礎にあれば、ステロイド点眼などで消退することもある。その後も偽翼状片が残り視機能などに影響がある場合には、翼状片に準じて外科的切除を行う。

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版
  2. 眼科学第2版

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