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強膜炎の原因
原因は不明なことが多いが、原因が明らかな場合は関節リウマチ(最も頻度が高い)、SLE、側頭動脈炎、Wegener肉芽腫、痛風、潰瘍性大腸炎、Crohn病、強皮症、糸球体腎炎などが原因として挙げられる。
強膜炎の症状
症状は多彩だが、最も多いのは充血、強い眼痛、その他にも羞明、視力障害などがある。しかし、視力低下は壊死性強膜炎など重症例でのみとされる。また。長期に繰り返す強膜炎では、強膜が菲薄化していることがあり、その場合は強膜が薄くなったところが青黒く見える。
強膜炎の分類
- 結節性強膜炎:充血の中に結節がある(可動性なし)強膜炎のこと。結節は多発性のことが多い。可動性がある場合は上強膜炎とされる。
- 壊死性強膜炎(穿孔性強膜軟化症):初期に充血に囲まれた黄色ないし白色のところがある(虚血部位)強膜炎のこと。虚血部位があるのは予後不良の徴候とされる。
- びまん性強膜炎:上記以外の強膜炎で、深部の強膜血管が拡張して暗赤色を示す。
強膜炎の治療
原疾患があればその治療も併せてを行う。
1.狭い範囲のびまん性強膜炎、結節性強膜炎
0.1%リンデロン点眼1日4~6回とリンデロンA軟膏1日1回、無効ならケナコルトA or デカドロンの結膜下注射かプレドニンの内服20~30mg/日を行う。
2.広い範囲のびまん性強膜炎、壊死性強膜炎
最初からプレドニン4~6錠/日から開始して1~2週間経過を見て漸減する。重症ならプレドニン60~100㎎/日からの漸減あるいはソルメドロール1g/日の3日間パルスを行う。内服加療等で落ち着けば点眼加療、そして漸減中止していく。
強膜炎の予後
びまん性および結節性強膜炎の予後は良好だが、壊死性強膜炎では失明率が40%といわれる。また、再発が多く、再発例は完治までに数年を要することもある。
参考文献
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