ドクターK
・Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)ってどんな病気なの?
と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。
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Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)とは
Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群) は片眼性、再発性に急激な眼圧上昇を伴う予後良好な虹彩炎である。
患者の前房からCMV(サイトメガロウイルス)が検出されたという報告もあるため、サイトメガロウイルス虹彩炎と同一、または一部重複する疾患ではないかという考えもある。
Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)の疫学
Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)の疫学的特徴は下記の通りである。
- やや男性に多い
- 20〜50代に多い
- 人種差、HLA差別、地域差は特にない
Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)の診断
下記の所見から診断を行う。
- 発作性の高眼圧が先行し、その後軽度の前房内細胞がある
- 白色で色素を伴わない小~中型のKPs(角膜後面沈着物)が角膜中央から下方にかけて少数見られる
- 瞳孔はやや散大している
- 前房炎症は軽度である
- 眼圧上昇による角膜浮腫は軽度である
- 寛解期の眼圧:僚眼>患眼
- 虹彩色素の濃さ:僚眼>患眼
- 隅角は開放隅角で、PAS(周辺虹彩前癒着)や結節は認めない
- 眼底に炎症所見はないが、発作を繰り返すと視神経乳頭陥凹拡大し、緑内障性視野障害をきたすことがある
Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)の治療
Posner-Schlossmann症候群(ポスナーシュロスマン症候群)の治療は下記の通りである。
- ステロイド点眼薬
- 眼圧下降点眼薬および炭酸脱水素酵素阻害薬内服
サイトメガロウイルスの関与も言われているが、感染症の治療を行わなくても寛解する。
眼圧上昇が著名なら炭酸脱水素酵素阻害薬の内服も処方する。繰り返す場合には、視神経乳頭の緑内障性変化を防ぐため手術加療をすることもある。
参考文献
- 今日の眼疾患治療指針第3版
- 日本眼科学会雑誌第123巻 第6号:ぶどう膜炎診療ガイドラインより
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