ぶどう膜とその疾患

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎

ドクターK
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・Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎ってどんな病気なの?

と疑問をお持ちの方の悩みを解決できる記事になっています。

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎とは

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎は1906年にFuchsにより報告された疾患概念で、虹彩異色(虹彩萎縮)、虹彩毛様体炎、白内障を3主徴とする疾患である。

ほとんどが片眼性で、2030歳代に多く、性差はない。

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎の原因

  1. 変性疾患説:虹彩萎縮があるため。
  2. 感染症説:トキソプラズマやHSV(単純ヘルペスウイルス)などの感染によるため。
  3. 血管異常説:Amsler sign(前房穿刺時に隅角より出血)があるため、虹彩や隅角に新生血管が関与しているのではないかと考えられている。
  4. 風疹ウイルス説:近年注目されている説の一つ。前房水に風疹ウイルスゲノムが検出された報告や、風疹ウイルス抗体価の上昇が見られたため。

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎の症状

若年者で急速に進行する片眼性の後嚢下白内障を認めた場合は本症例を疑う。

虹彩萎縮(異色)、虹彩毛様体炎を認めるが、眼内炎症は乏しい¹

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎の診断

特異的な検査なく、診断は眼所見から判断する。

  • 前房炎症は軽度だが、慢性の経過をたどる。
  • びまん性KPs(角膜後面沈着物)広がる。
  • 日本人では虹彩異色が分かりづらいその場合は虹彩輪や虹彩紋理が健眼に比べて不明瞭になる。萎縮はびまん性に認める。ヘルペス感染は部分的な萎縮なため異なる。
  • Koeppe結節やBusacca結節を認めることがあるが、通常虹彩後癒着は認めない
  • 稀にCMEや周辺の網膜血管炎を認めることがある。

Fuchs(フックス)虹彩異色性虹彩毛様体炎の治療

原則としては無治療で経過観察でよい。

前房炎症はステロイドで完全消炎が難しいため、長期投与することで副作用発現しないよう注意する必要がある。

併発する白内障は術後比較的良好である。

続発する緑内障はあるが、加療で使用したステロイドによるステロイド緑内障と鑑別を要することがある。

混濁の程度は様々であり、硝子体混濁の程度が強い場合は硝子体手術を行う。

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版
  2. 日本眼科学会雑誌第123巻 第6号:ぶどう膜炎診療ガイドラインより

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オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!