網膜とその疾患

近視性黄斑円孔

近視性黄斑円孔とは

強度近視眼に生じる黄斑円孔で、後部ぶどう腫の存在する女性に多い。網膜分離を伴う場合、伴わない場合がある。網膜剥離がなければ普通の黄斑円孔と同様の治療を行い、治療成績も良好である。

一方で、網膜分離があれば視力予後不良であり、進行すると網膜剥離を伴う黄斑円孔網膜剥離へと進行する。さらに、黄斑円孔網膜剥離へ進行すると傍血管微小裂孔も併発することが多い。

網膜分離を伴わない強度近視眼に生じる黄斑円孔は、網膜硝子体界面癒着による牽引が主因とされる。網膜分離を伴う黄斑円孔は、主として接線方向よ網膜牽引、すなわち後部硝子体皮質、網膜前膜、ILM、血管による牽引により生じる。

近視性黄斑円孔の診断

近視性の黄斑変性やぶどう腫に伴う症例は検眼鏡には診断が難しい。また、網膜分離や微細な変化を見るにはOCTは重要である。

近視性黄斑円孔の分類

1.網膜分離を伴わない
2.黄斑円孔周囲に限局性の網膜剥離
3.黄斑円孔網膜剥離

近視性黄斑円孔の治療

1.網膜分離を伴わない症例

通常の黄斑円孔に準じた治療で、眼軸長が30mm以上では黄斑円孔の閉鎖率は低い。

2.網膜分離から進行した症例

牽引解除のため早期手術で、近視性黄斑円孔の閉鎖率は25〜40%程度とされる。網膜表面の硝子体皮質を除去し、通常はILM剥離を行う。ILM染色はインドシアニングリーン、ブリリアントブルーG(BBG)である。

シリコンオイルは使用はなるべく避ける(∵長期滞留ガスより視力予後不良)。SF6よりC3F8の方が復位率が高いとされる。治療困難例では黄斑プロンペ、強膜短縮術が行われることもある。黄斑円孔網膜剝離に進行した場合には傍血管微小裂孔にも注意を払い、ILMを可及的に剥離する

参考文献

  1. 網膜診療クローズアップ 改訂第2版 
 

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ドクターK
オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!