目に関するブログ

あなたは老眼になる?ならない?

おはようございます、doctorKです。30代後半、40代になる知り合いが

「俺、そろそろ老眼が入ってきてさ」

「私、最近近くが見えづらくて」

という年齢の差を見せつけられる発言をしばしば聞きます。患者さんにも「これって老眼のせいですかね?」と聞かれることがあります。僕が以前書いたブログ『老眼とは』でも「40歳代から老眼は始める」と言いました。

老眼を訴える患者さんを診ていると「老眼って年齢だけが原因なのかな?」と思い、論文を検索してみました。そしたら、老眼は男性か女性かでなりやすさが異なるということが分かったので共有します。

僕のブログではこのように日常生活で役に立つ、目に関する情報を専門書や論文を交えて分かりやすく説明しています。

今日紹介する論文はメタ分析(複数の分析をさらにまとめた信頼度が極めて高い分析)です。2012年にカリフォルニア大学のAdam Hickenbothamらが発表した論文で、タイトルは『Meta-Analysis of Sex Differences in Presbyopia』です。Presbyopia=老眼なので、『老眼における性差のメタ分析』というそのままのタイトルです。

今まで様々な論文で老眼になりやすいのは

女性

の傾向が高いと言われていました。実際、この論文を見てみても

「〜all nine studies included, sex was found to be a statistically significant predictor of presbyopia onset in the fixed effects model, with females more likely than males to meet the study criterion for being diagnosed with presbyopia when controlling for age〜」とあります。9つの論文全てが「女性は男性より老眼になりやすい」と結論付けているようです。

しかし、このメタ分析はその後が面白くて、「これで本当に合ってるのか?バイアスとかないか?」など疑問に思った筆者らは(本当のところは知りませんが)分析をさらにしています。そして出た結論が

男性も女性も関係ない

です。全く異なる結果が出た理由を著者らはこう述べています。

「The tendency toward exclusion of studies that report no statistically significant difference between men and women, because those studies fail to report sufficient data, could be problematic in the meta-analysis. While such a selective process would, of course, not bias results toward a specific sex, it would tend to decrease the likelihood of a meta-analysis revealing that there was no significant difference in presbyopia between sexes. 」つまり、十分なデータがなかったため偏りが生じてしまったのではないかということでした。

これは他の論文にも言えることで、メタ分析の結果、今まで信じられていた結論が覆ることもあり得ます。今回のメタ分析はその良い例かもしれませんね。

それではまた次回の記事でお会いしましょう!

参考文献

Meta-analysis of sex differences in presbyopia


ABOUT ME
doctorK
オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!