眼瞼とその疾患

睫毛内反・眼瞼内反

睫毛内反・眼瞼内反とは

眼瞼内反とは眼瞼縁が内側に向かうことで、睫毛が眼表面に触れることを言い、原因は先天性や加齢性、瘢痕性がある。特に先天性のものを睫毛内反、加齢性や瘢痕性のものを眼瞼内反と言うことがある。先天性の場合は下眼瞼鼻側により強く睫毛内反が現れるが、加齢性の場合は下眼瞼全体に強く現れる。

Eye Rounds HPより引用

睫毛内反・眼瞼内反の自覚症状

  • 異物感(ゴロゴロする感じ)
  • 瞬目増加(瞬きが多い)
  • 球結膜充血(目が赤い)
  • 眼脂(目やに)
  • 流涙(涙が多く出る)

など

睫毛内反・眼瞼内反の治療

成長とともに1歳前後で治癒してしまうことが多いが、2,3歳になっても症状が続く場合は手術加療を行う。眼脂・流涙があれば清拭、抗菌薬点眼を行うなど、自覚症状に対しては対症療法を行う。しかし、睫毛抜去では限界もあるため、その場合は手術加療を考慮する。具体的な手術方法については割愛するが、若年者であれば通糸法や皮膚切開法などが行われ、加齢によるものであればJones変法や柿崎法などが行われる。

睫毛抜去は睫毛再生時に角膜上皮障害をきたすため不必要に行うべきではない

睫毛内反・眼瞼内反の予後

術後に再発する恐れがある。特に、先天性の睫毛内反は再発する確率がより高いとされている。このことは手術前によく説明しておく必要がある。

参考文献

  1. 眼科学第2版
  2. 今日の眼疾患治療指針 第3版

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