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視神経網膜炎とは
視神経と網膜に炎症を生じ、視機能が障害される病態の総称である。原因は下記の通りである。比較的若年者に多く、片眼性が多いとされている。突然の視力低下で発症し、その程度は様々とされる。先行感染や動物との接触歴がないかを確認する必要がある。
視神経網膜炎の原因
感染性
- ウイルス性
- 細菌性
- その他:スピロヘータ、トキソプラズマ、トキソカラ
非感染性
- サルコイドーシス
など
視神経網膜炎の検査所見
視神経乳頭や網膜浮腫、漿液性網膜剥離、硬性白斑、乳頭あるいは網膜表層出血がみられる。相対的入力瞳孔反応異常(RAPD)が観察されることが多い。乳頭の毛細血管の透過性亢進が成因で、フルオレセイン蛍光眼底造影(FAG)では造影初期から乳頭上の血管からの蛍光漏出を認める。造影後期には乳頭から黄斑部にかけて広い範囲で過蛍光を呈する。
視神経網膜炎の原因精査のため、猫ひっかき病抗体、結核、梅などの血清学的検査やPCRにより感染原因を調べる。また、眼窩および頭蓋内CT/MRI検査も忘れてはならない。
視神経網膜炎の治療
6~8週間で自然回復傾向があるが、視機能不良の場合、ステロイド内服治療(プレドニン®30㎎/日)を用いることもある。また、原因が分かれば原因に応じた治療を行うと、予後は比較的良好となる。
参考文献
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