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結膜弛緩症とは
球結膜の張りがなくなりシワ状になった状態で中高年によくみられ、70歳以上では程度の差はあるがほぼ全例で存在する。加齢以外にも、コンタクトレンズ装用も悪化原因として挙げられている。
結膜弛緩症の症状
結膜弛緩症では、弛緩した球結膜が下方の涙液メニスカスを占拠するため、弛緩結膜の上に異所性の涙液メニスカスが形成されて隣接した涙液層の安定性を低下させる。その結果、流涙やドライアイを生じる。また、弛緩結膜は瞬目時に角膜あるいは眼瞼縁に触れて、摩擦が亢進し、異物感や結膜下出血などの原因となる。
ドライアイと結膜弛緩症の鑑別
ドライアイ患者に比べて結膜弛緩症では、下向きの際に症状が増悪し、読書やスマホ操作時に霧視、灼熱感、乾燥感が増える。また、通常のドライアイは1日の後半に症状が悪化するのに対して、結膜弛緩症では眼不快感が起床時に強くなる。
結膜弛緩症の治療
治療としては角膜保護薬や低力価ステロイド点眼薬を1か月程度使用する。それでも症状改善なければ外科的治療を行う。弛緩結膜を焼灼して収縮したり、強膜に結膜を逢着したりするだけでも症状が軽減する。また、弛緩結膜を切除し、強膜と縫合することで涙液メニスカスの再建効果も高くなるが、術後1週間ほど異物感や充血が残ってしまうことがある。
参考文献
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