目の病気

細菌性眼内炎

細菌性眼内炎とは

細菌性眼内炎は下記のように分類できる。細菌性眼内炎は進行が早く、時間単位で一気に感染や炎症が増悪する。

  1. 術後眼内炎:内眼手術や硝子体注射などを契機に起こる眼内炎
  2. 内因性転移性眼内炎:免疫不全を背景に化膿巣(肝膿瘍など)から血行性に感染した眼内炎で、血流豊富な脈絡膜や虹彩毛様体を介して眼内に感染する。次いで網膜や硝子体、さらに周囲組織へ感染が広がる。
  3. 外傷性眼内炎:穿孔性眼外傷による眼内炎
  4. その他眼内炎:結核、梅毒など全身感染症に合併する眼内炎

細菌性眼内炎のリスクファクター

基礎疾患あるいは免疫不全状態にあり、特に肝膿瘍は眼内炎のリスクが高い。かつて肝膿瘍の起因菌は大腸菌が多かったが、1990年代以降は肺炎桿菌が原因菌の8割以上となった。肺炎桿菌による肝膿瘍のうち約3~8%が眼内炎を発症するとされている。

その他にも、大腸菌、黄色ブドウ球菌、連鎖球菌属などが起因菌となりうる。

細菌性眼内炎の症状

発熱や全身倦怠感などが必発で、眼症状に先行する。8割以上が片眼性である。初期の自覚症状は飛蚊症、霧視、視力低下などだが、全身状態によっては症状を訴えないこともある。

細菌性眼内炎の診断

内科医と連携し、全身検索を行う。また、眼科的には下記所見から診断する。

主な眼所見

  • 眼瞼:発赤腫脹
  • 結膜:非常に強い結膜・毛様充血、結膜浮腫・充血(炎症が高度な場合)
  • 前房:炎症細胞+、フィブリン析出、前房蓄膿・出血
  • 硝子体:硝子体混濁

※全眼球炎になると角膜穿孔、強膜穿孔をきたしうる。

細菌性眼内炎の治療

眼局所ならびに全身に抗菌薬投与、できるだけ早急に硝子体手術を行う。全身状態不良で手術等が行えない場合には、抗菌薬の硝子体内注射を行う。さらに、点眼、点滴、内服などを併用する。

1.硝子体注射

塩酸バンコマイシン注 1㎎/0.1ml + モダシン注 2㎎/0.1ml

2.点眼

下記を併用する。

  1. クラビット点眼液(1.5%) 1日6回点眼
  2. ベストロン点眼用(0.5%) 1日6回点眼
  3. リンデロン点眼・点耳・点鼻液(0.1%) 1日6回点眼

3.全身投与

下記を併用する。

  1. チエナム注射 1回1g 1日2回 点滴静注5日間
  2. クラビット錠500㎎ 1錠分1 5日間

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版

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オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!