網膜とその疾患

網膜細動脈瘤

網膜細動脈瘤とは

第3分枝以内の網膜動脈に認め、網膜動脈の分枝部や動静脈交叉部の動脈から突出して観察されることが多い。網膜細動脈瘤からの滲出や出血により、形態変化および機能障害を生じる。耳側に多く、片眼単発性が多い。リスクとして高血圧動脈硬化症が挙げられる。

網膜細動脈瘤の症状

滲出や出血が黄斑部に及べば視力低下や歪視を生じるが、そうでなければ自覚症状は乏しい。

網膜細動脈瘤の診断

1.眼底検査

網膜細動脈に沿って赤色、フィブリンがあれば白色、線維化していれば灰白色として認める。しかし、出血や滲出によっては網膜細動脈瘤を特定できない場合がある。

2.眼底造影検査

網膜細動脈瘤を特定できない場合にはフルオレセイン蛍光眼底造影検査(FA)やインドシアニングリーン蛍光造影検査(IA)が診断に有用とされる。FAあるいはIAで網膜動脈から連なる瘤状の過蛍光があれば診断できる。

蛍光色素の漏出や組織染による過蛍光が強い場合には動脈瘤の血管透過性が亢進していて活動性のある所見と判断する。しかし、FAよりIAの方が動脈瘤から蛍光漏出は弱いので、IAで過蛍光なら、より活動性が高いと判断できる。

FAよりもIAの方が出血の影響を受けにくいため、動脈瘤周囲の出血が多い場合はIAの方が動脈瘤を検出しやすい

3.光干渉断層計(OCT)

網膜浮腫や漿液性網膜剥離を確認でき、出血も網膜前か網膜下か確認できる。

網膜細動脈瘤の治療

方針としては

  • 滲出や出血→内服薬
  • 滲出が黄斑部に及びそれが自然寛解しない場合、あるいは黄斑部に及び恐れがある場合→網膜光凝固
  • 網膜下出血が黄斑部に及ぶ→硝子体内ガス注入による血腫移動術(ただし、網膜下出血が黄斑部に存在してから2週間以内
  • 網膜前出血が黄斑部に及ぶ→硝子体手術

網膜細動脈瘤の予後

網膜細動脈瘤は自然寛解傾向があるが、滲出や出血の程度により異なる。

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版

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ドクターK
オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!