目の病気

外傷性前房出血

外傷性前房出血とは

鈍的外傷後の前房内出血を外傷性前房出血という。鈍的外力により前房内圧が上昇し、角膜輪部の伸展、房水の後方および隅角部への移動により、虹彩や毛様体が損傷されて生じるものが最も多い。

外傷性前房出血の症状

視力低下、眼圧上昇に伴う眼痛、充血など

外傷性前房出血の診断

眼圧測定、細隙灯顕微鏡検査、眼底検査を行い、角膜穿孔の有無がないかもSeidel試験で確認する。この時、高度の結膜浮腫、前房出血、低眼圧、結膜下出血を認めた場合は、眼球破裂を疑い、諸画像検査(CT、MRI)を行う。眼底検査が困難な場合は超音波検査を行う。隅角鏡検査は再出血のリスクになるため、受傷後1~2週間は避ける。

外傷性前房出血の前眼部

超音波生体顕微鏡(UBM)や前眼部光干渉断層計(前眼部OCT)で隅角解離、毛様体解離、毛様体浮腫などが観察できる。しかし、UBMは感染症ならびに眼球を圧迫しうるので、穿孔性眼外傷の場合は避けるべきである。

外傷性前房出血の治療

安静による自然吸収を待つ。眼圧上昇例では降圧を図り、角膜血染徴候があれば、外科的に前房内の血液を除去する。

安静では激しい運動を禁止し、仰臥位を避け、座位またはベッドの頭側を30~45度挙上させ安静を保つ。小児や高齢、前房出血ニボーが1/3~1/2を超えるなら入院加療の方が望ましい。

処方例)

  1. アトロピン点眼液(1%)1日1回就寝前
  2. リンデロン点眼液(0.1%)1日4回
  3. アドナ錠(30㎎)を3錠分3

外傷性前房出血の予後

通常、出血吸収後の視力予後は良好だが、2~5日後に再出血をきたすことがあるため注意する。

参考文献

  1. 今日の眼疾患治療指針第3版

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