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第74回日本臨床眼科学会シンポジウム11~高齢化社会における眼部悪性腫瘍の診療

尾山先生による高齢化社会における眼部悪性腫瘍の診療~高齢、超高齢患者の結膜悪性上皮性腫瘍の治療~

  • 高齢、超高齢患者の結膜悪性上皮性腫瘍はメラノーマ扁平上皮癌が多い。
  • 点眼療法として1%5-FUを4回/日、0.04%MMCを4回/日を1w投与、1w休薬を1クールとし、数クール継続して行う。また、INF-α2bは効果が高いが、製造中止の方向となっている。
  • 放射線治療は最後の砦として使われることも。30~40Gyを15~20回分割、54~60Gyを30回分割で、治療期間は3週間から1カ月以上で通院が厳しい。
  • MMCや5-FU使用時は点眼加療で、角膜穿孔のチェックが必要である。

加藤先生による高齢者の眼窩悪性腫瘍の診療

  • 眼窩腫瘍は年れによる頻度の相違がある
  • 良性:小児~若年では皮様嚢腫、毛細血管腫、動静脈奇形、リンパ管腫等、成人では特発性眼窩炎症、IgG4関連眼疾患、多形腺腫、海綿状血管腫、神経鞘腫、頭蓋内から進展した髄膜腫である。
  • 悪性:小児~若年では横紋筋肉腫、悪性リンパ腫、白血病、成人では悪性リンパ腫、腺癌、涙腺腺様嚢胞癌である。
  • 転移性眼窩腫瘍:
    • 成人では上皮系腫瘍の転移が多い
    • 原発部位は男性だと胃癌、肝臓癌、前立腺癌、腎癌が多く、女性だと乳癌、肺癌、胃癌、腎癌、子宮・卵巣癌が多い。
    • 転移部位は筋円錐外が多いが、前立腺癌は眼窩骨への転移が多い。
    • 悪性黒色腫では外眼筋への転移が多い。
    • 乳癌、肺癌ではびまん性の浸潤像がある。
  • 日本でのリンパ増殖性疾患の頻度はMALTリンパ腫>良性IgG4関連眼疾患が多い。

辻先生による高齢者における眼部転移性腫瘍のマネージメント

  • 上皮性の悪性腫瘍である癌は乳癌、肺癌からの転移が多い。
  • 眼内、眼窩への転移性腫瘍が多い。
  • 眼内転移は男性だと肺癌、女性だと乳癌で多い。脈絡膜への転移が最多である。特に血流が多いぶどう膜への点が多い。
  • 脈絡膜転移では生検は行わない。
  • 脈絡膜転移の早期は黄白色で扁平な腫瘍として眼底で観察され、その後中期になるとモッタリとなだらかな隆起、脈絡膜に粒々の腫瘍があり、周囲に漿液性網膜剥離を認める。進行すると腫瘍はドーム状になり、網膜剥離は増大する。晩期になると、胞状剥離、水晶体裏面に網膜が接触する。あるいは、血管新生や隅角閉塞により緑内障となる。脈絡膜転移のFAGでは多発した点状の過蛍光を認め、進行とともに増大してくる。また、色素上皮の変性部でWindow defectを認め、漿液性網膜剥離による周囲のhaloも認めることがある。
  • 乳癌は進行は緩やかで、肺癌は進行が急激となる
  • 放射線治療はキレがいい

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ドクターK
オンライン眼科編集長兼眼科医プロライター/祖母の死→医師を目指す→一浪し眼科医/プロライターとしても500以上の記事を執筆/目の健康、眼科に関する記事をほぼ毎日作成/一緒にお仕事して下さる方はDMして下さい!目の健康に関する情報よ全国へ届け!