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Duane症候群 | オンライン眼科
小児眼科

Duane症候群

Duane症候群とは

Duane症候群は外転障害、内転時の眼球後退とそれに伴う内転時の瞼裂狭小を特徴とする先天性の疾患である。その眼球運動障害の程度に応じて、3つに分類される。人口の1000-10000人に1人の割合で発症する。片眼性が80-90%で(左眼が75%)、女性に多い(60%)。単独発症が70%だが、30%は他の疾患(Mobius症候群、Goldenhar症候群、朝顔症候群)に合併する。90%が孤発例で、10%は常染色体優性遺伝で両眼性である。

Duane症候群の分類と所見

Ⅰ型Duane症候群(外転障害が著明)

Duane症候群の分類の中で最も多い。外転が不能あるいは著明な制限があるが、内転は正常か多少の制限程度である。片眼性では左眼に多く、女性に多いとされる。第一眼位は正位か内斜視が多い。牽引試験は陽性で、他動的外転制限がある。筋電図では、内転時に内直筋と外直筋に放電がある。

Ⅱ型Duane症候群(内転障害が著明)

内転が不能あるいは著明な制限があるが、内転は正常か多少の制限程度である。片眼性が多い。第一眼位は外斜視が多い。牽引試験は陽性で、他動的外転制限がある。筋電図では、外転時に外直筋に放電があるが、内転時には内直筋と外直筋に放電がある。

Ⅲ型Duane症候群(外転・内転ともに障害)

外転・内転いずれにも障害がある。眼性が多く、第一眼位は正位が多い。牽引試験は陽性で、他動的外転制限がある。筋電図では、外転、内転時いずれにも内直筋と外直筋に放電がある。

Ⅳ型Duane症候群(内外転障害+内転時外転)

ごく少数だが、内転時に外転が見られる。

Duane症候群の治療

視力は良好なことが多く、弱視は約10%に合併する。第一眼位で斜視があり、代償性頭位異常があれば手術を検討する。具体的には、患眼に対して内斜視であれば内直筋後転術、外斜視であれば外直筋後転術を施行する。

ただし、第一眼位での眼位および頭位異常が改善されても、背理性神経支配のため、全眼球運動障害が改善されるわけではない。また、内直筋後転術では内転時の瞼裂狭小と眼球後退が残ることが多い。外直筋後転術ではその程度はある程度軽減される。

参考文献

  1. クオリファイ9(子どもの眼と疾患 )88-89
  2. 眼科学第2版 850-851
  3. あたらしい眼科1008,Vol.38,No.9,2021
  4. 眼科 2021年12月臨時増刊号 63巻13号 特集 覚えておきたい神経眼科疾患
  5. Differences in epidemiological and clinical characteristics between various types of Duane retraction syndrome in 331 patients
  6. Clinical features associated with an I126M alpha2-chimaerin mutation in a family with autosomal-dominant Duane retraction syndrome

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