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代謝異常に伴う白内障
- 糖尿病:皮質浅層、前・後嚢下混濁を生じる。詳細は『糖尿病白内障』を参照。
- ガラクトース血症:水晶体核の油滴状混濁で発症し、赤道部の混濁を伴った層状白内障を呈し、進行すると全白内障となる。
- Fabry病:車軸状の皮質混濁をきたす。
- 低カルシウム血症:前後の浅層皮質に多色性顆粒状混濁をきたす。
- Wilson病:前嚢下の多色性顆粒状混濁が放射状に広がる(ひまわり状白内障)
筋骨格異常
- Hallermann-Streiff症候群:両目に先天白内障を高率に合併する。白内障は膜状あるいは全白内障を呈する。
- Stickler症候群、Wagner症候群:若年者では皮質白内障を呈し、硝子体変性の進行に伴い、30~40歳代で急激に核白内障が進行する。
- Pierre Robin症候群:後嚢下白内障を呈することが多い。
- Rubinstein-Taybi症候群
皮膚疾患
- アトピー性皮膚炎:若年者の白内障の原因としては最多。前後嚢下中央に特徴的なヒトデ状混濁をきたす。
- 色素失調症(Bloch-Sulzberger症候群)
- Rothmund-Thomson症候群:小児期に白内障を生じ、急激に進行する。
- Schaffer症候群:先天白内障を合併することがある。
- Werner症候群:後嚢下白内障を呈することが多い。
腎疾患
- Alport症候群:斑状水晶体、前部および後部円錐水晶体などの水晶体の形状異常に白内障を合併することが多い。
- Lowe症候群:水晶体形成不全があり、しばしば水晶体は薄く全白内障を呈する。
神経疾患
- 筋強直ジストロフィ:水晶体混濁は前後成人核外側の浅層皮質に生じる多色性の顆粒状混濁(Vogt型混濁)と、後皮質にヒトデ状に広がる混濁(Fleischer型混濁)の2病型がある。90%以上の症例に何らかの水晶体混濁を認める。疾患発症早期からみられるため、発見の契機になることがある。
- Refsum症候群:後嚢下白内障を呈する。
- 神経線維腫症2型:後嚢下白内障あるいは後皮質混濁を呈する。
- Marinesco-Sjogren症候群
参考文献
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