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関節リウマチ
関節リウマチとは
慢性的な経過をたどる関節炎を主体とする炎症性疾患だが、肺、皮膚、眼など全身にも多彩な症状を呈する。膠原病の中で最多で、30~60歳女性に多い。高齢になると男性の比率が増加する。
関節リウマチの眼合併症
- 乾性角結膜炎:最多
- 強膜炎:上強膜炎~壊死性強膜炎まで様々
- 周辺部角膜潰瘍、急性角膜実質炎
眼合併症に対しては各病態に対して治療を行い、内科と連携して関節リウマチの治療を行う必要がある。強膜炎を伴う場合は悪性リウマチと呼び、予後が悪いとされる。
その他に、網膜病変として脈絡膜結節、網膜剥離や網膜血管炎などの報告がある。
関節リウマチの眼合併症に対する治療
各眼症状に対する治療を行う。
- 乾性角結膜炎:ドライアイの治療と同様である。
- 周辺部角膜潰瘍:Mooren角膜潰瘍に類似する。重症な関節リウマチに多く、急速に角膜が菲薄化して穿孔に至る。関節リウマチのコントロールが重要となる。角膜穿孔時には表層角膜移植術を行う。
Mooren角膜潰瘍この記事ではMooren角膜潰瘍について解説しています。Mooren角膜潰瘍について知りたい方は必見です。...
- 強膜炎に準じる。
強膜炎この記事では強膜炎について解説しています。強膜炎について知りたい方は必見です。...
関節リウマチの眼合併症の予後
周辺部角膜潰瘍や壊死性強膜炎を合併した場合、視力予後は不良であることが多い。
若年性関節リウマチ(若年特発性関節炎)
若年性関節リウマチ(若年特発性関節炎)とは
16歳未満に発症した6週間以上持続する原因不明の関節炎の総称である。
若年性関節リウマチ(若年特発性関節炎)の眼合併症
10~20%にぶどう膜炎を発症し、少関節型に合併しやすい(約15%)とされる。特に、関節症状の初発年齢が早い、抗核抗体陽性女児、HLA-DR5陽性例で合併頻度が高い。眼科受診は10歳前後のことが多いが、実際にぶどう膜炎(非肉芽腫性)を発症するのは、関節炎症状発現後5年以内の1~6歳である。
毛様充血や眼痛を伴うことがないためwhite uveitisと呼ばれる。大部分の症例で慢性の両眼性非肉芽腫性ぶどう膜炎であり、角膜後面沈着物(KPs)や虹彩後癒着を認めるが、前房蓄膿や眼底所見は認めない。
関節炎症状が軽快した約1/4の症例ではぶどう膜炎が長期間遷延化するため併発白内障や帯状角膜変性を認めることもある。そのほかにも、全周性の虹彩後癒着から瞳孔ブロックが生じ緑内障発作を引き起こしたり、慢性炎症を背景に続発緑内障を認めることもある。
若年性関節リウマチ(若年特発性関節炎)の眼合併症に対する治療
眼合併症に対しては各病態に対して治療を行い、内科と連携して関節リウマチの治療を行う必要がある。
参考文献
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